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昔、あるところに若い夫婦者(ふうふもの)が古猫とくらしておったそうな。 あるとき、 夫が山仕事に出掛けたあとで、炉端(ろばた)で居眠(いねむ)りしとった猫(ねこ)がムックリ起きて、大きな目でギロリとあたりを見廻(みまわ)してから、嫁(よめ)さんの側(そば)に寄って来たと。
むかし、あるところに婆さまがあったと。 婆さま、田んぼへ行って草取りしたと。 昼どきになったので弁当を食うていたら、一匹の狐(きつね)が田んぼの畔(あぜ)の上をゆっくりゆっくり歩いて近づいてきた。
むかし、あるところに爺さんと婆さんとが暮らしてあった。爺さんと婆さんは長年一匹の三毛猫をかわいがっていたが、今ではすっかり年を経た古猫になっていたと。
昔、昔。一人の山伏(やまぶし)居(え)だけど。何時(えじ)だがの昼間時(じき)、一本松の木の下歩いて居たけど。ちょこっと見だば、その木の根っコさ小さな狸(たぬき)コ昼寝(ひるね)して居だけど。
むかし、あるところに力の強い樵夫(きこり)がおった。あるとき、樵夫が山へ木を伐(こ)りに行ったら、奥山に巨(お)っきな樹(き)があった。径渡(さしわ…
昔あるどごろに、小間物(こまもの)の行商(あきない)している男がいであったど。ある在郷(ざいごう)を行商して歩(あり)いている内(うち)に、道に迷っ…
むかし、あるところに爺さまと婆さまがおったそうな。ある日のこと、爺さまは山へ芝刈りにいって、大きな穴をひとつ見つけたと。「こんな穴には悪いものが棲む…
むかし、あるところにバクチ打ちいたと。毎日、毎日バクチ打ってなんもかも無くなってしまったと。しまいに自分の嬶(かか)を売りに行ったと。して、「何時何…
むがし、むがし。あるどころに、爺(じ)さと婆(ば)っば居てあったど。爺さ、庭掃いていだけ、一粒(ひとつぶ)の豆、拾ったど。その豆、「一粒の豆、千粒な…
カッパの話か?あるな、このあたりにも。そこの雄物川(おものがわ)な、来るときに見たべ。秋田平野を二つに割って流れる秋田一の川だ。その川におるっちゅう…
むかし、あるところにひとりの正直(しょうじき)な男が住んでいたと。ある年の春、用水路の脇の田圃(たんぼ)へ田打(たうち)に行ったと。昼時(ひるどき)…
むかし、ある村に重兵衛という若者がおったと。ある冬の朝、重兵衛は用事があって、隣りの町へ出かけたと。川っぺりの道を、いくがいくがいくと、行く手の崖
むかし。あちこちの山を巡り歩いて修行(しゅぎょう)をするひとりの山伏(やまぶし)がおった。ある日、野原を通りかかると、道端(みちばた)で一匹のキツネ…
むかし、土佐藩(はん)のお抱(かか)え鉄砲鍛冶(てっぽうかじ)に五平という人がおったそうな。 五平の鉄砲は丈夫(じょうぶ)な作りと重量感で、今でもよう知られちょる。 ところで北川村の島という所に、その五平の作った鉄砲を持った猟師(りょうし)が住んじょった。
むかし、あるところにケチで欲深な婆ぁが住んでおったと。ある暖かい春の日のこと、婆ぁが縁側でコックリ、コックリしていると、頭の上で、チイッ、チイッと鳥の啼き声がした。
むかし、むかし。和歌山県白浜町の富田川河口から大字袋を越えて行く途中の坂に、一匹の変わった狸がおったと。目ン玉が一つで、それを大きく見開いては人を驚かす狸であったと。
昔、ある村に文吾ゆうて、えらい、負けん気な男がおったそうじゃ。ある日、村の衆が文吾にこうゆうたと。「近頃(ちかごろ)、下の田んぼに悪戯(わるさ)しよる狐が出て、手がつけられん。何とかならんもんかいの」
昔あったけド。あるどこの兄マ、妙法寺(みょうほうじ)さんのどご通て行たバ、七曲さんのどごがら、狐、チョコチョコと出で来で、松葉拾(ひろ)うて頭さチョンと乗せてで、あっちキョロ、こっちキョロ見っでモノ。
狸のなかに「そばくい狸」というのがあるそうな。この狸はそばの実が黒く色づく頃になると、そば畑へ転がりこんで、体中にそばの実をつけ、穴へ帰ってから実をふるい落としてポリポリ食うという。
昔、あるところの原っぱに、性悪(しょうわる)で化け上手の狐(きつね)がおったと。通る人を坊主頭にするので、村の人たちはおっかながって、誰もその原っぱを通らなくなった。不便(ふべん)でしょうがないのだと。
あるところに、三太いう気のいい男がおった。三太のかかは出べそだったんだが、三太のほかには、だぁれもしらん秘密だったと。ある夜のこと、三太のかかが風呂さ入っているとこを、キツネがこっそりのぞいて見てしまったんだと。
むかし、丹後の国、今の京都府宮津の天橋立に「橋立小女郎」と呼ばれる白狐がおったと。この白狐はいつもきれいな女に化けて人間をだましていたので、こんな名前がついたのだと。
むかし、陸前の国、今の宮城県にひとりの男がおった。ある日、男が谷川で魚釣りをしていたと。ところが、その日はどういうわけか一匹も魚が釣れなかった。
かっぱはいたずら好きで、よく夜になると馬小屋にしのびこみ、馬がへとへとになるまで乗りこなすそうな。馬が疲れてくると、その馬の尻尾(しっぽ)をしばって…
むかし、ある川の中に一ぴきの河童が棲んでいたと。ある時、子供達が大勢集まって、川の中に白い小石を投げ込んでその小石を取りあいっこしては遊んでいた。す…
むかし、土佐藩(とさはん)のお抱え(おかかえ)鉄砲鍛冶(てっぽうかじ)に五平(ごへい)というお人がおったそうな。五平の作る鉄砲は重さも頑丈(がんじょ…
大正の頃、土佐の羽根村(はねむら)に留(とめ)やんという大工がおった。あるとき、嫁にやった娘に子供が出来そうな、いうき、朝まだ暗いうちに隣り村へ出か…
土佐では河童のことをエンコウといいます。エンコウは、川が大きな淵(ふち)になっているところに棲んでいて、夜になると岸へ上(あが)って歩き回ります。エ…
昔、愛媛の西宇和郡三崎町(にしうわぐんみさきちょう)というところに藤吉(とうきち)という猟師(りょうし)がおったげな。ある日、山へ行きよると、狸の穴…
むかし、今の道後温泉(どうごおんせん)のそばに、湯月城(ゆづきじょう)というお城があって、河野伊予守道直(こうのいよのかみみちなお)という殿さんがお…
昔、あるところに博奕(ばくち)打ちがおったと。ある晩、村の在所(ざいしょ)へ博奕を打ちに行ったら、すってんてんに負けてしもうた。夜道をとぼらとぼら歩…
むかしむかしの大昔、あちこちの山やまに鬼(おに)がたくさん棲(す)んでおったと。その鬼どもが里に出て来ては、子供をとって喰ってしまうので、里の人たち…
むかし、ある商人(あきんど)が山越(やまご)えしようとしているうちに、日が暮れてしまったと。山は何が出るか分からんので、大きな木の上に登って夜明けを…
むかし、ある山奥に山姥(やまんば)が棲(す)んでおったと。山のふもとの村人が、山へ入って柴刈りや山菜採(さんさいと)りをしていると、どこからともなく…
むかし、ある山ん中の峠(とうげ)にお茶屋があって、お爺(じい)さんとお婆(ばあ)さんが住んでおったそうな。峠を越(こ)す者は誰(だれ)でも、茶を飲(…
むかし、紀伊の国(きいのくに)、今の和歌山県の岩田(いわた)というところに大分限者(おおぶげんしゃ)がおったと。ある年の夏のこと。大分限者の使用人の…
紀州(きしゅう)、今の和歌山県西牟婁郡中辺路町(にしむろぐんなかへじまち)に伝わる話をしようかの。ガイラボシというのを知っているかな。ガイラボシとい…
昔、河内(かわち)の国の寝屋川(ねやがわ)の里に、おしん婆さんという、それはそれは猫(ねこ)好きのお婆さんがおったと。はじめは二、三匹だった猫がたち…
むかし、と言っても、つい此(こ)の間(あいだ)。そうさな、五十年ほど前だったろうか。山梨の金山(かなやま)っちゅうところに、炭焼きの爺(じ)さまがお…
むかし、というても、ちょっとむかし。そう、今から六十年前のこと。長野県の篠ノ井(しののい)と塩尻を結ぶ、国鉄、篠ノ井線の話だ。空が曇り、月の見え隠れ…
むかしむかし、相模の国(さがみのくに)、今の神奈川県(かながわけん)茅ケ崎市(ちがさきし)の西久保(にしくぼ)というところに、五郎兵衛爺(ごろべえじ…
むかし、海べの村に、ひとりの婆さんが住んであった。婆さんは毎日浜へ出ては貝(かい)などを採(と)り、それを売って暮らしていたと。ある日のこと、婆さん…
昔、上総(かずさ)の国(くに)、今の千葉県浪花村(なみはなむら)という海辺の村に伝わるお話。この村の海の沖には、なんと傘を広げたほどの、それは大きな…
むかし、福島県の浜通(はまどう)りにある村に、ひとりの爺(じ)ンちゃが住んであった。お正月も近くなったある日、町へ買い物へ出かけたと。その戻り道(み…
はァ、ちっとばか昔の話じャ。ある山奥に、まわりを峠(とうげ)に囲まれた里があってャ、稲刈りも終って、はァ、北風の吹きはじめる頃だったとョ。馬の背ェで…
昔トントのまた昔。あるところに貧乏な家があって、爺(じ)さまと婆さまが暮らしておったと。ある冬の吹雪の夜、「ごめんなんしょ」って、戸を開けて入って来…
昔、あるところに蓮(はす)の葉がいっぱい植(うわ)っている池があって、蛙が一匹おったと。蛙は蓮の葉でお寺を建てて、そこで毎日毎日、ゲエロゲエロとお経…
※音声をお聞きになる際、始まるまでしばらくお時間が掛かる場合がございます。
※音声と文字は一部表記の異なる部分がありますが、ご容赦ください。
語り:井上 瑤/平辻 朝子
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中学校の七不思議はしらなかった。
ななつめのはなしはなにだろう( 10歳未満 / 男性 )
蜘蛛女は怖かったけど、面白かったです。( 20代 / 女性 )
大好きだった井上瑤さんを検索して たどり着きました。 アニメでよく聞いていた瑤さんの声をまた聞けて嬉しかったです。 だいぶ前に収録したものですが、今この様なネットで聞けるのは不思議な気持ちでありがたいです。 沢山の作品がある様なので これから少しづつ聞いて瑤さんを思い出します。( 40代 / 女性 )
友達は雪ちゃんが雪から授かった子だって知ってたのになんで火の上を飛ばせようとしたんだよ。( 10歳未満 / 女性 )
猿のしっぽが取れるのが痛そう。( 10歳未満 / 男性 )
酷い話。地主もせがれも途中でやめさせたら良かったのに。たみがあまりに可哀想。 「せがれと旦那もなんとか言ってやれ。極秘で結婚すれば良かったのに」(10歳未満 女性)( 30代 / 女性 )
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