欲深いのはよくないですね( 10歳未満 / 男性 )
昔、昔。あるところに分限者(ぶげんしゃ)の家があって吉之助(きちのすけ)ていう人いてあったすと。小さいときは体弱くて、少し風吹けば風邪(かぜ)ひくし…
昔(むかし)、あったずもな(あったとさ)。あるどこに、若(わぎ)ぁ兄(あに)いであったどセェ。良ぐ稼(かせ)ぐ人の良(え)ぇ兄で、山さ行(え)って、…
むかし、あるところにお寺があって、和尚(おしょう)さんと小僧(こぞう)さんが暮らしてあったと。春になって、山にウドやらワラビやらフキなどの山菜(さん…
有名なおはなしなので、ご存じの方も多いかもしれませんね。
このおはなしにはセリフが沢山でてくるので、臨場感たっぷりです。追いかける山姥と逃げる小僧のやりとり、山姥から命からがら逃げてきた小僧と和尚のやりとり、そして和尚と山姥とのやりとり…「小僧、逃げたなぁ。おのれ、まてぇ」「うっひゃぁ」etc…
娘と一緒にドキドキしながら聴きたいおはなしです。
昔、あったけど。 ある村さ、孫三郎(まごさぶろう)とお米(よね)と云(い)う年寄(としよ)った夫婦住んでだずおん。
むかし、ある所に和尚(おしょう)さんと小坊(こぼう)っこと二人暮らしてあったと。 その村に、三助ていう博打(ばくち)こぎいたと。
昔コあったじぉな。 むかし、ある所に仁助(にすけ)という、うんと稼(かせ)ぎ、酒もやらねえ、タバコもやらねえ、まじめな若者(わかもの)がいたっけど。
むがし、あるところに爺(じ)っちゃと婆(ばんば)ど居てあったさんべんた。二人暮(く)らしていた訳(わけ)だ。 家も貧乏(びんぼう)なって、天井(てんじょう)から雨もむるし、馬こもいてあったぁじ、売ってしまっで、今は居(え)ね訳だ。
むかし、堀内(ほりうち)の甚六(じんろく)という人がいてあったど。 貧乏(びんぼう)で、着る物てば、夫婦にひとつしか無かったすと。
むかし、平城のひらっ子という、人だましの上手な狐(きつね)がいたと。
むかし、あったと。 あるとき、狼、のどさ骨(ほね)ひっかげて苦しんでいたけど。 「ああ、せつねゃ。たれか、この骨抜いで呉(け)だら、うんと良(え)え物呉(け)るぞ。ああ、だれか頼(たの)む。」 て、狼、ウン、ウンうなって、しゃべったど。
むがしあったど。 あるどごに、誰も住んでいないお寺あったど。 これまで和尚(おしょう)さん幾人(いくたり)も来たけれども、翌朝になると居ねぐなっている。まんだ解(と)かれていね荷物(にもつ)だけが残っていて、奇妙な塩梅(あんばい)だと。
昔、昔。ある所(どこ)さ、爺(じ)っちゃど婆(ばば)ど住んでいたど。 ある日、爺っちゃ庭(にわ)掃(は)いているど、一粒(ひとつぶ)の大きな豆コ見つけたど。
昔コあったじょな。 むかし、南部、今の秋田県のあるところで、家普請(いえぶしん)をするとて、木挽(こびき)を頼(たの)むことになったど。
むがし、父(てで)と母(あば)と子供(こども)の三人居(い)てあったわけだ。 貧乏(びんぼう)で貧乏で、正月来たて食う物なも無(な)ぁふでナ、銭(じぇん)コはだけて、 「今夜年取りだんて、米コ買って来て、飯(まま)炊(た)いて食うど」 どで、その子さ、米買わせに行かせた訳(わけ)だ。
昔、あったずぉん。 あるどごに、弥八(やはち)て云(い)う狩人(またぎ)あったけずぉん。 あるどき…
むかし、あるところに大きな酒屋があったと。 酒屋には一人娘(むすめ)がいて、顔は目も覚めるほどの美しさなのに、手足は蛇(へび)そっくりの肌で蛇鱗(うろこ)がびっしり着いてあったと。
江差(えさし)の茂二郎(しげじろう)て人、あるとき、山さ行(え)たわけだ。 官林(かんりん)の山の木を盗伐(とうばつ)すると山役人にとがめられるども、わいろをつかまえさせると御免(ごめん)してもらうによいという評判(ひょうばん)であった。
昔、あったけずぉな。 あるどごに、隣(となり)村がら聟(むこ)貰(もら)た家(え)あったけど。 その聟がある時(じき)の正月の元日の朝間、神様さお燈明(とうみょう)つけで拝(おが)んでいだけど。
むかし、あるところに爺(じ)さと婆(ば)さとが暮(く)らしておったと。あるとき、爺さが山へ行ったら、河童(かっぱ)が寝(ね)ていたと。
むかし、あったわけだ。 夫と嬶と二人仲好く暮らしてあったとな。楽な暮らしであったども、嬶病気になって死んだしまったと。 それからていうもの、二人して稼ぐ人を見れば、羨やましくて、羨やましくて、嬶欲しとてさがしてみるども、なかなか見つからねわけだ。
昔、あったずもな。ずっと山奥に、父も母も死んでしまって男わらし一人、炭焼きなっていであったと。年のころ二十一もなったども、あまり貧しぐで嫁コに来る人もいねがったど。
昔、あったずもな。 ある村さ歌よむ若ぇ者いで、小佐次と言ったど。そこの村の庄屋の一人娘、病気になって、なんぼ医者さかげても良くならねぇで、とうとう息ひきとってしまったど。
むかしあったと。 ある家の父、毎日働かなねであったと。 毎日毎日、火ノンノンとたいて、こっちの肋あぶれば、また、こっちの肋あぶる。今度ァ背中あぶるって、そやってばしいであったと。 ある時、 「貧乏の神、貧乏の神、火ィあたりに来いでぁ」 と言ったと。
昔、あるところに木樵りの夫と女房とがあったと。夫は山に泊まって木樵りにせいを出し、った木が貯まると、それを担いで山を下りる暮らしだったと。
昔、昔。雨コ降ってら日、一人の婆、山菜のミズ背負って町さ売りに歩いてたど。「居だか。ミズえかったべしかあ。採りたてでンめぇどぉ」 って、家々まわったきゃ、「今日、まんず間に合ってらしじゃ」どて、断られたど。
昔、あったとしゃ。正月の木綿のことを節の木綿といったが、おれたちだば、節綿て言ったもんであった。ある村に親方の家があって、若い衆を幾人も使ってあったど。
むかし、あるところに話の好きな婆さまいたと。あるとき、「飽きるまで話聞かせてける人、いねぇべか。聞かへた者さ五文くれてやる」て、いったと。
昔、昔。一人の山伏(やまぶし)居(え)だけど。何時(えじ)だがの昼間時(じき)、一本松の木の下歩いて居たけど。ちょこっと見だば、その木の根っコさ小さな狸(たぬき)コ昼寝(ひるね)して居だけど。
むかし、あったと。あるところで、川の堤防工事(ていぼうこうじ)があったと。土盛りをするのだが、盛っても盛っても、そのたんびに川の流れで崩(くず)され、泥沼のようになってしまう。工事は一向にはかどらなかったそうな。
昔、あったずおん。またぎ、白犬(しろえんこ)連れで山さ行ったど。えんこてば犬のこんだ。ずっと山奥さ入って行ったども、なんも獲物(えもの)無(ね)ぐて、山の中で暗ぐなってしまったど。
昔、前田の滝の沢に、三太ていう正直な男いてあったど。妻と二人で毎日釜焼していたけど。したども貧乏で、その上子供いっぺえ持って、食わせるもなも出来ねぇほど難儀していたど。
むがしあったぞん。あるところに善い爺ちゃと、婆ちゃといてあった。その隣にはひどく性骨の悪い爺と婆がいた。ある日、善い爺ちゃが山へ行って、ダンキダンキと柴を刈っていたら・・・
むかし、むかしの大むかし。あるところに虎と田螺(たにし)がおったと。あるとき、虎は田螺を見て、「こらこら、そんなところをジワリジワリ歩いていると踏(…
むがしがあったぞん。あるどこに一人の爺(じん)ちゃがいてあった。ある日、山へ行く途中、童子(わらし)達が蟹(かに)を捕っていじめているのを見て、可哀…
むかし、秋田県の下檜木内村(しもひのきないむら)の村はずれの塞(さい)の神さまは、山の神さまから借金があったと。ところが、返すと約束した正月の十五日…
昔、昔なァ。横手の辺りさ草コぼうぼうおがってえた頃、その中さ、ポツンと二軒の家(え)コ並んでたけど。一軒な、またぎで、もう一軒な百姓(ひゃくしょう)…
むかし、あるところにバクチ打ちいたと。毎日、毎日バクチ打ってなんもかも無くなってしまったと。しまいに自分の嬶(かか)を売りに行ったと。して、「何時何…
むがし、あったけど。あるお爺(じい)さん、寒の明げる晩に、「豆も無(ね)えす、嬶(かか)もいねぇのだす、一人だも、どうもなんねえ、豆なの蒔がねぇ。火…
むかし、あるところに薪(たきぎ)が少なくて大層(たいそう)難儀(なんぎ)している村があったと。ある冬の夕暮れどき、その村へ一人のみすぼらしい坊さまが…
北秋田の山奥には、マタギというて、熊だの鹿だの獲(と)る猟師(りょうし)が、いまでも住んでおる。むかしは、何人かで組をつくっての、冬山に小屋掛けして…
昔、昔。田根森の人達、薪(たきぎ)が少なくて、大した難儀(なんぎ)してだけど。ある冬の寒い日、この田根森さ、みすぼらしい一人の坊主、お貰(もら)いに…
いどセャ、昔、昔ナ。ある所(どこ)さ婆(ばんば)がまめでいる家(え)コあったどヨ。そごの家さ、めんこいわらすコ生まれだんだどヨ。とごろがセャ、あんま…
昔、あったずもな。あるどこに川の渡守(わたしもり)居てあったど。その年、うんと雨降って、洪水出て大変であったど。洪水のあと、渡守り、流れてくる木を拾…
むがし、あったずもな。ある所(どころ)に、ちょうふく山ていう大(お)っき山あって、夏のなんぼ晴れた時(じき)でも雲あって、てっぺん見ねがったど。その…
昔、あったずもな。ある家の姉(あね)、機織(はたお)ってだど。キンカラリンキンカラリンって。兄(あに)、畠(はたけ)さ行って家にいねかったど。天気の…
むがし、むがし。あるどころに、爺(じ)さと婆(ば)っば居てあったど。爺さ、庭掃いていだけ、一粒(ひとつぶ)の豆、拾ったど。その豆、「一粒の豆、千粒な…
昔、羽後(うご)の国(くに)、今の秋田県の阿仁(あに)地方に、小玉(こだま)の越中(えっちゅう)と杉(すぎ)の宮(みや)の清十(せいじゅう)ていう狩…
むかし、あるところに「はだか半三郎」ていう若い男、いてあったと。食う物も、着る物も何も無(ね)ぇ貧乏な人であったと。ある時、世話好きな人、「はだか半…
むがし、隣り合った二軒の家あったども。一軒の家は金持ちで、もう一軒の方はとっても貧乏だったなや。そえで、仲悪りぐて、いっつも喧嘩ばかりしてえだけど。
カッパの話か?あるな、このあたりにも。そこの雄物川(おものがわ)な、来るときに見たべ。秋田平野を二つに割って流れる秋田一の川だ。その川におるっちゅう…
昔、あったずもな。川の中にいた小鮒(こぶな)のせいしょう、ある晩夢みたずもな。四本柱立って、サラサラ雪降って、濁(にご)った川さドブンと落ちだ夢だっ…
昔、あったけど。昔、ある村に親方衆(おやかたしゅう)の婆(ばば)がおったけど。ある日、婆は、間もなく昼になるので畑で働いている家の者へ昼飯届けるかな…
むかしむかし、猿(さる)と蟹(かに)といてあったど。あるとき、猿が蟹さ、「蟹、蟹、二人して餅(もち)コ搗(つ)がねがぁ」いっだど。そしたら、蟹も搗く…
昔、あったずもな。あるどこに川の渡守(わたしもり)居てあったど。その年、うんと雨降って、洪水出て大変であったど。洪水のあと、渡守り、流れてくる木を拾…
むかし、むかし。秋田にサダ六(ろく)というマタギがおった。マタギというのはな、クマやシカを鉄砲でうつ猟師(りょうし)のことだ。そのマタギの中でも、サ…
昔、あるところに貧乏な爺さがおったと。ある時、爺さが山へ木の実をさがしにいったと。そしたら、熟(う)れた柿の実ひとつ、ボタリと爺さの頭に落っこちたと…
むかしむかしあったと。あるところにお大尽(だいじん)がいてな、正月の二日(ふつか)に何人もの下男下女を集めて、夢合わせしたそうだ。「わたしゃあ、こう…
※音声をお聞きになる際、始まるまでしばらくお時間が掛かる場合がございます。
※音声と文字は一部表記の異なる部分がありますが、ご容赦下さい。
語り:井上 瑤/平辻 朝子
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