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秋田県の昔話(全62話)

きつつき
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きつつき

昔、昔。 ある家さ一人の婆(ばあ)さん餅(もち)焼(や)いていたけ、トントン戸を叩(たた)ぐ音して、旅人、 「すまねども、ちょっと休ませて呉(け)ねしか」 と、言ったども。

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山の神のお産(やまのかみのおさん)

山の神のお産(やまのかみのおさん)

昔、羽後(うご)の国(くに)、今の秋田県の阿仁(あに)地方に、小玉(こだま)の越中(えっちゅう)と杉(すぎ)の宮(みや)の清十(せいじゅう)ていう狩…

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猿蟹合戦(さるかにがっせん)

猿蟹合戦(さるかにがっせん)

むかしむかし、猿(さる)と蟹(かに)といてあったど。あるとき、猿が蟹さ、「蟹、蟹、二人して餅(もち)コ搗(つ)がねがぁ」いっだど。そしたら、蟹も搗く…

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地蔵様と笠っコ(じんぞさまとかさっこ)

地蔵様と笠っコ(じんぞさまとかさっこ)

昔、あったけど。 ある村さ、孫三郎(まごさぶろう)とお米(よね)と云(い)う年寄(としよ)った夫婦住んでだずおん。

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和尚と博打こぎ(おしょうとばくちこぎ)

和尚と博打こぎ(おしょうとばくちこぎ)

むかし、ある所に和尚(おしょう)さんと小坊(こぼう)っこと二人暮らしてあったと。 その村に、三助ていう博打(ばくち)こぎいたと。

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江戸の空洞柳(えどのうとやなぎ)

江戸の空洞柳(えどのうとやなぎ)

昔コあったじぉな。 むかし、ある所に仁助(にすけ)という、うんと稼(かせ)ぎ、酒もやらねえ、タバコもやらねえ、まじめな若者(わかもの)がいたっけど。

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唐土の虎(とんじのとら)

唐土の虎(とんじのとら)

むがし、あるところに爺(じ)っちゃと婆(ばんば)ど居てあったさんべんた。二人暮(く)らしていた訳(わけ)だ。 家も貧乏(びんぼう)なって、天井(てんじょう)から雨もむるし、馬こもいてあったぁじ、売ってしまっで、今は居(え)ね訳だ。

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捨て子の報い(すてごのむくい)

捨て子の報い(すてごのむくい)

むかし、堀内(ほりうち)の甚六(じんろく)という人がいてあったど。 貧乏(びんぼう)で、着る物てば、夫婦にひとつしか無かったすと。

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平城のひらっ子(ひらじょうのひらっこ)

平城のひらっ子(ひらじょうのひらっこ)

むかし、平城のひらっ子という、人だましの上手な狐(きつね)がいたと。

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狼の忘恩(おおかみのぼうおん)

狼の忘恩(おおかみのぼうおん)

むかし、あったと。 あるとき、狼、のどさ骨(ほね)ひっかげて苦しんでいたけど。 「ああ、せつねゃ。たれか、この骨抜いで呉(け)だら、うんと良(え)え物呉(け)るぞ。ああ、だれか頼(たの)む。」 て、狼、ウン、ウンうなって、しゃべったど。

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蜘蛛の化物(くものばけもの)

蜘蛛の化物(くものばけもの)

むがしあったど。 あるどごに、誰も住んでいないお寺あったど。 これまで和尚(おしょう)さん幾人(いくたり)も来たけれども、翌朝になると居ねぐなっている。まんだ解(と)かれていね荷物(にもつ)だけが残っていて、奇妙な塩梅(あんばい)だと。

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豆と狐(まめときつね)

豆と狐(まめときつね)

昔、昔。ある所(どこ)さ、爺(じ)っちゃど婆(ばば)ど住んでいたど。 ある日、爺っちゃ庭(にわ)掃(は)いているど、一粒(ひとつぶ)の大きな豆コ見つけたど。

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石割り木挽(いしわりこびき)

石割り木挽(いしわりこびき)

昔コあったじょな。 むかし、南部、今の秋田県のあるところで、家普請(いえぶしん)をするとて、木挽(こびき)を頼(たの)むことになったど。

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貧乏の神(びんぼうのかみ)

貧乏の神(びんぼうのかみ)

むがし、父(てで)と母(あば)と子供(こども)の三人居(い)てあったわけだ。 貧乏(びんぼう)で貧乏で、正月来たて食う物なも無(な)ぁふでナ、銭(じぇん)コはだけて、 「今夜年取りだんて、米コ買って来て、飯(まま)炊(た)いて食うど」 どで、その子さ、米買わせに行かせた訳(わけ)だ。

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狐の唐松さん(きつねのからまつさん)

狐の唐松さん(きつねのからまつさん)

昔、あったずぉん。 あるどごに、弥八(やはち)て云(い)う狩人(またぎ)あったけずぉん。 あるどき…

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蛇鱗嫁(へびうろこよめ)

蛇鱗嫁(へびうろこよめ)

むかし、あるところに大きな酒屋があったと。 酒屋には一人娘(むすめ)がいて、顔は目も覚めるほどの美しさなのに、手足は蛇(へび)そっくりの肌で蛇鱗(うろこ)がびっしり着いてあったと。

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茂二郎とんち話(しげじろうとんちばなし)

茂二郎とんち話(しげじろうとんちばなし)

江差(えさし)の茂二郎(しげじろう)て人、あるとき、山さ行(え)たわけだ。 官林(かんりん)の山の木を盗伐(とうばつ)すると山役人にとがめられるども、わいろをつかまえさせると御免(ごめん)してもらうによいという評判(ひょうばん)であった。

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聟の夢(むこのゆめ)

聟の夢(むこのゆめ)

昔、あったけずぉな。 あるどごに、隣(となり)村がら聟(むこ)貰(もら)た家(え)あったけど。 その聟がある時(じき)の正月の元日の朝間、神様さお燈明(とうみょう)つけで拝(おが)んでいだけど。

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河童のくれた宝物(かっぱのくれたたからもの)

河童のくれた宝物(かっぱのくれたたからもの)

むかし、あるところに爺(じ)さと婆(ば)さとが暮(く)らしておったと。あるとき、爺さが山へ行ったら、河童(かっぱ)が寝(ね)ていたと。

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蛙嫁(かえるよめ)

蛙嫁(かえるよめ)

むかし、あったわけだ。 夫と嬶と二人仲好く暮らしてあったとな。楽な暮らしであったども、嬶病気になって死んだしまったと。 それからていうもの、二人して稼ぐ人を見れば、羨やましくて、羨やましくて、嬶欲しとてさがしてみるども、なかなか見つからねわけだ。

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絵紙女房(えがみにょうぼう)

絵紙女房(えがみにょうぼう)

昔、あったずもな。ずっと山奥に、父も母も死んでしまって男わらし一人、炭焼きなっていであったと。年のころ二十一もなったども、あまり貧しぐで嫁コに来る人もいねがったど。

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小佐次(こさじ)

小佐次(こさじ)

昔、あったずもな。 ある村さ歌よむ若ぇ者いで、小佐次と言ったど。そこの村の庄屋の一人娘、病気になって、なんぼ医者さかげても良くならねぇで、とうとう息ひきとってしまったど。

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貧乏の神(びんぼうのかみ)

貧乏の神(びんぼうのかみ)

むかしあったと。 ある家の父、毎日働かなねであったと。 毎日毎日、火ノンノンとたいて、こっちの肋あぶれば、また、こっちの肋あぶる。今度ァ背中あぶるって、そやってばしいであったと。 ある時、 「貧乏の神、貧乏の神、火ィあたりに来いでぁ」 と言ったと。

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やきもち(やきもち)

やきもち(やきもち)

昔、あるところに木樵りの夫と女房とがあったと。夫は山に泊まって木樵りにせいを出し、った木が貯まると、それを担いで山を下りる暮らしだったと。

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長慶金山(ちょうけいきんざん)

長慶金山(ちょうけいきんざん)

昔、昔。雨コ降ってら日、一人の婆、山菜のミズ背負って町さ売りに歩いてたど。「居だか。ミズえかったべしかあ。採りたてでンめぇどぉ」 って、家々まわったきゃ、「今日、まんず間に合ってらしじゃ」どて、断られたど。

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木綿屋の災難(もめんやのさいなん)

木綿屋の災難(もめんやのさいなん)

昔、あったとしゃ。正月の木綿のことを節の木綿といったが、おれたちだば、節綿て言ったもんであった。ある村に親方の家があって、若い衆を幾人も使ってあったど。

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五文の話(ごもんのはなし)

五文の話(ごもんのはなし)

むかし、あるところに話の好きな婆さまいたと。あるとき、「飽きるまで話聞かせてける人、いねぇべか。聞かへた者さ五文くれてやる」て、いったと。

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山伏とこっこ狸(やまぶしとこっこだぬき)

山伏とこっこ狸(やまぶしとこっこだぬき)

昔、昔。一人の山伏(やまぶし)居(え)だけど。何時(えじ)だがの昼間時(じき)、一本松の木の下歩いて居たけど。ちょこっと見だば、その木の根っコさ小さな狸(たぬき)コ昼寝(ひるね)して居だけど。

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人柱(ひとばしら)

人柱(ひとばしら)

むかし、あったと。あるところで、川の堤防工事(ていぼうこうじ)があったと。土盛りをするのだが、盛っても盛っても、そのたんびに川の流れで崩(くず)され、泥沼のようになってしまう。工事は一向にはかどらなかったそうな。

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またぎの犬(またぎのえんこ)

またぎの犬(またぎのえんこ)

昔、あったずおん。またぎ、白犬(しろえんこ)連れで山さ行ったど。えんこてば犬のこんだ。ずっと山奥さ入って行ったども、なんも獲物(えもの)無(ね)ぐて、山の中で暗ぐなってしまったど。

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キツネとカワウソ

キツネとカワウソ

むかしむかし、あるところにキツネとカワウソがおった。魚とりの上手なカワウソは、いつもキツネを呼んで魚をごちそうしていたと。

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あくやのしろど

あくやのしろど

むかし、あるところに『あくやのしろど』ていう仲の好(え)え夫婦いてあったと。して、どっち死んでも七年間は後添(のちぞえ)貰わねことに約束したわけだ。

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尻鳴り袋(しりなりぶくろ)

尻鳴り袋(しりなりぶくろ)

昔、前田の滝の沢に、三太ていう正直な男いてあったど。妻と二人で毎日釜焼していたけど。したども貧乏で、その上子供いっぺえ持って、食わせるもなも出来ねぇほど難儀していたど。

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屁っぴり爺(へっぴりじい)

屁っぴり爺(へっぴりじい)

むがしあったぞん。あるところに善い爺ちゃと、婆ちゃといてあった。その隣にはひどく性骨の悪い爺と婆がいた。ある日、善い爺ちゃが山へ行って、ダンキダンキと柴を刈っていたら・・・

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虎と田螺の競争(とらとたにしのきょうそう)

虎と田螺の競争(とらとたにしのきょうそう)

むかし、むかしの大むかし。あるところに虎と田螺(たにし)がおったと。あるとき、虎は田螺を見て、「こらこら、そんなところをジワリジワリ歩いていると踏(…

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爺ちゃと蟹(じんちゃとかに)

爺ちゃと蟹(じんちゃとかに)

むがしがあったぞん。あるどこに一人の爺(じん)ちゃがいてあった。ある日、山へ行く途中、童子(わらし)達が蟹(かに)を捕っていじめているのを見て、可哀…

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塞の神さまの借金(さいのかみさまのしゃっきん)

塞の神さまの借金(さいのかみさまのしゃっきん)

むかし、秋田県の下檜木内村(しもひのきないむら)の村はずれの塞(さい)の神さまは、山の神さまから借金があったと。ところが、返すと約束した正月の十五日…

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一人参宮(ひとりさんぐう)

一人参宮(ひとりさんぐう)

昔、昔。あるところに分限者(ぶげんしゃ)の家があって吉之助(きちのすけ)ていう人いてあったすと。小さいときは体弱くて、少し風吹けば風邪(かぜ)ひくし…

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天人女房(絵姿女房型)(てんにんにょうぼう)

天人女房(絵姿女房型)(てんにんにょうぼう)

昔(むかし)、あったずもな(あったとさ)。あるどこに、若(わぎ)ぁ兄(あに)いであったどセェ。良ぐ稼(かせ)ぐ人の良(え)ぇ兄で、山さ行(え)って、…

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またぎと旅人(またぎとたびびと)

またぎと旅人(またぎとたびびと)

昔、昔なァ。横手の辺りさ草コぼうぼうおがってえた頃、その中さ、ポツンと二軒の家(え)コ並んでたけど。一軒な、またぎで、もう一軒な百姓(ひゃくしょう)…

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鶴とばくちこぎ(つるとばくちこぎ)

鶴とばくちこぎ(つるとばくちこぎ)

むかし、あるところにバクチ打ちいたと。毎日、毎日バクチ打ってなんもかも無くなってしまったと。しまいに自分の嬶(かか)を売りに行ったと。して、「何時何…

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節分の鬼(せつぶんのおに)

節分の鬼(せつぶんのおに)

むがし、あったけど。あるお爺(じい)さん、寒の明げる晩に、「豆も無(ね)えす、嬶(かか)もいねぇのだす、一人だも、どうもなんねえ、豆なの蒔がねぇ。火…

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坊さまの宿乞い(ぼうさまのやどごい)

坊さまの宿乞い(ぼうさまのやどごい)

むかし、あるところに薪(たきぎ)が少なくて大層(たいそう)難儀(なんぎ)している村があったと。ある冬の夕暮れどき、その村へ一人のみすぼらしい坊さまが…

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山の神とマタギ(やまのかみとまたぎ)

山の神とマタギ(やまのかみとまたぎ)

北秋田の山奥には、マタギというて、熊だの鹿だの獲(と)る猟師(りょうし)が、いまでも住んでおる。むかしは、何人かで組をつくっての、冬山に小屋掛けして…

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田根森根っこ(たねもりねっこ)

田根森根っこ(たねもりねっこ)

昔、昔。田根森の人達、薪(たきぎ)が少なくて、大した難儀(なんぎ)してだけど。ある冬の寒い日、この田根森さ、みすぼらしい一人の坊主、お貰(もら)いに…

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長い名前(ながいなまえ)

長い名前(ながいなまえ)

いどセャ、昔、昔ナ。ある所(どこ)さ婆(ばんば)がまめでいる家(え)コあったどヨ。そごの家さ、めんこいわらすコ生まれだんだどヨ。とごろがセャ、あんま…

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三枚のお札(さんまいのおふだ)

三枚のお札(さんまいのおふだ)

むかし、あるところにお寺があって、和尚(おしょう)さんと小僧(こぞう)さんが暮らしてあったと。春になって、山にウドやらワラビやらフキなどの山菜(さん…

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ココが好き!!ポイント

セリフの掛け合いにハラハラしますよ

有名なおはなしなので、ご存じの方も多いかもしれませんね。
このおはなしにはセリフが沢山でてくるので、臨場感たっぷりです。追いかける山姥と逃げる小僧のやりとり、山姥から命からがら逃げてきた小僧と和尚のやりとり、そして和尚と山姥とのやりとり…「小僧、逃げたなぁ。おのれ、まてぇ」「うっひゃぁ」etc…
娘と一緒にドキドキしながら聴きたいおはなしです。

冬の夜ばなし「雪ばば」と「子とろ」(ふゆのよばなし ゆきばば と ことろ)

冬の夜ばなし「雪ばば」と「子とろ」(ふゆのよばなし ゆきばば と ことろ)

昔、あったずもな。あるどこに川の渡守(わたしもり)居てあったど。その年、うんと雨降って、洪水出て大変であったど。洪水のあと、渡守り、流れてくる木を拾…

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猫又(ねこまた)

猫又(ねこまた)

猫ってのは古くなると猫又という化け猫になるっちゅな。猫又になると、じゃけんにしていた飼い主には祟(たた)るというし、可愛がってくれた飼い主には祟るよ…

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ちょうふく山の山姥(ちょうふくやまのやまんば)

ちょうふく山の山姥(ちょうふくやまのやまんば)

むがし、あったずもな。ある所(どころ)に、ちょうふく山ていう大(お)っき山あって、夏のなんぼ晴れた時(じき)でも雲あって、てっぺん見ねがったど。その…

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馬になった姉(うまになったあね)

馬になった姉(うまになったあね)

昔、あったずもな。ある家の姉(あね)、機織(はたお)ってだど。キンカラリンキンカラリンって。兄(あに)、畠(はたけ)さ行って家にいねかったど。天気の…

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あぐばんば

あぐばんば

土炉(じろ)の灰(あぐ)を悪戯(えたずら)して掘るど、その穴がら灰ばんば出てくるぞ。昔(むがし)、あったけど。隣の隣の村さ、灰ばんば居(え)たけど。

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一粒、千粒なあれ(ひとつぶ、せんつぶなあれ)

一粒、千粒なあれ(ひとつぶ、せんつぶなあれ)

むがし、むがし。あるどころに、爺(じ)さと婆(ば)っば居てあったど。爺さ、庭掃いていだけ、一粒(ひとつぶ)の豆、拾ったど。その豆、「一粒の豆、千粒な…

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はだか半三郎(はだかはんざぶろう)

はだか半三郎(はだかはんざぶろう)

むかし、あるところに「はだか半三郎」ていう若い男、いてあったと。食う物も、着る物も何も無(ね)ぇ貧乏な人であったと。ある時、世話好きな人、「はだか半…

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赤飯と子供(あかまんまとこども)

赤飯と子供(あかまんまとこども)

むがし、隣り合った二軒の家あったども。一軒の家は金持ちで、もう一軒の方はとっても貧乏だったなや。そえで、仲悪りぐて、いっつも喧嘩ばかりしてえだけど。

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カッパの墓(かっぱのはか)

カッパの墓(かっぱのはか)

カッパの話か?あるな、このあたりにも。そこの雄物川(おものがわ)な、来るときに見たべ。秋田平野を二つに割って流れる秋田一の川だ。その川におるっちゅう…

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小鮒の夢(こぶなのゆめ)

小鮒の夢(こぶなのゆめ)

昔、あったずもな。川の中にいた小鮒(こぶな)のせいしょう、ある晩夢みたずもな。四本柱立って、サラサラ雪降って、濁(にご)った川さドブンと落ちだ夢だっ…

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座敷わらし(ざしきわらし)

座敷わらし(ざしきわらし)

昔、あったけど。昔、ある村に親方衆(おやかたしゅう)の婆(ばば)がおったけど。ある日、婆は、間もなく昼になるので畑で働いている家の者へ昼飯届けるかな…

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座頭の木(ざとうのき)

座頭の木(ざとうのき)

昔、あったずもな。あるどこに川の渡守(わたしもり)居てあったど。その年、うんと雨降って、洪水出て大変であったど。洪水のあと、渡守り、流れてくる木を拾…

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犬ぼえの森(いぬぼえのもり)

犬ぼえの森(いぬぼえのもり)

むかし、むかし。秋田にサダ六(ろく)というマタギがおった。マタギというのはな、クマやシカを鉄砲でうつ猟師(りょうし)のことだ。そのマタギの中でも、サ…

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頭の池(あたまのいけ)

頭の池(あたまのいけ)

昔、あるところに貧乏な爺さがおったと。ある時、爺さが山へ木の実をさがしにいったと。そしたら、熟(う)れた柿の実ひとつ、ボタリと爺さの頭に落っこちたと…

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夢合わせ(ゆめあわせ)

夢合わせ(ゆめあわせ)

むかしむかしあったと。あるところにお大尽(だいじん)がいてな、正月の二日(ふつか)に何人もの下男下女を集めて、夢合わせしたそうだ。「わたしゃあ、こう…

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※音声をお聞きになる際、始まるまでしばらくお時間が掛かる場合がございます。
※音声と文字は一部表記の異なる部分がありますが、ご容赦下さい。

語り:井上 瑤/平辻 朝子

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蜘蛛女は怖かったけど、面白かったです。( 20代 / 女性 )

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大好きだった井上瑤さんを検索して たどり着きました。 アニメでよく聞いていた瑤さんの声をまた聞けて嬉しかったです。 だいぶ前に収録したものですが、今この様なネットで聞けるのは不思議な気持ちでありがたいです。 沢山の作品がある様なので これから少しづつ聞いて瑤さんを思い出します。( 40代 / 女性 )

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