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(全884話)

炭焼き長者(すみやきちょうじゃ) 【島根県

むかし、ある山里に、ひとりの貧(まず)しい炭焼きの若者が住んでおったそうな。 なかなかの働き者で、朝から晩(ばん)まで真っ黒になって炭を焼いておったと。

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言いまけダヌキ(いいまけだぬき) 【山梨県

むかし、甲斐(かい)の国、今の山梨(やまなし)県のある村に一人の旅人がやって来た。そして、 「村の衆(しゅう)、わしは医者だけんど、この村に住まわせてくれんかー」 というた。

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烏と鷹(からすとたか) 【鹿児島県

むかしは染物(そめもの)をする店を普通(ふつう)は紺屋(こうや)と呼んだがの、このあたりでは紺屋(くや)と呼んどった。紺屋どんは遠い四国の徳(とく)島からくる藍玉(あいだま)で染物をするのですがの、そのやり方は、藍甕(がめ)に木綿(もめん)のかせ糸を漬(つ)けては引きあげ、キューとしぼってはバタバタとほぐしてやる。

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狐の仕返し(きつねのしかえし)

狐の仕返し(きつねのしかえし) 【青森県

むかし、あるところに婆さまがあったと。 婆さま、田んぼへ行って草取りしたと。 昼どきになったので弁当を食うていたら、一匹の狐(きつね)が田んぼの畔(あぜ)の上をゆっくりゆっくり歩いて近づいてきた。

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廊下を歩く人(ろうかをあるくひと) 【高知県

私の父は、怪(あや)しいものをてんで信じない人でした。 昔、まだ道路がついていなかった頃(ころ)、高知に用のある人は、みんな相川(あいかわ)の山を越(こ)え、土佐山(とさやま)を抜(ぬ)けて行かなければならなかったといいます。

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大きな手(おおきなて) 【和歌山県

むかし、紀州(きしゅう)、今の和歌山県の有田(ありた)と日高(ひだか)の郡境(ぐんざかい)にある鹿ケ瀬峠(ししがせとうげ)というところへ、惣七(そうしち)という猟師(りょうし)が猪(いのしし)を撃(う)ちに行ったそうな。 いつものように犬を使って猪を追い出そうとしたが、その日にかぎって一頭も出てこん。

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肝だめし(きもだめし) 【島根県

ある夏の夜のこと、十人近い子どもたちが肝だめしをやろうと大きなお寺の前に集った。 「なんだかお化けが出そうだなぁー」 「平気、平気、お化けなんか出るわけないよ」 「でも、やっぱり、こわいなぁー」子どもたちは、わいわいがやがやさわいでいた。

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のぶすま 【広島県

むかし、むかし。 ふたりの男が連れだって、茶臼(ちゃうす)山へ登ったそうな。 古い合戦(かっせん)のありさまを話し合いながら、あのあたり、このあたりと眺(なが)めていたが、せっかくここまで来たのだから、大茶臼(おおちゃうす)へも登ろうということになったと。

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化物寺、謎解き問答(ばけものでら なぞときもんどう) 【石川県

むかしあったと。 ある村のはずれに、化け物が出るというお寺があった。 村の人達はおそろしいもんだから、誰(だれ)もそのお寺には近づかないようにしていた。

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河童のくれた宝物(かっぱのくれたたからもの)

河童のくれた宝物(かっぱのくれたたからもの) 【秋田県

むかし、あるところに爺(じ)さと婆(ば)さとが暮(く)らしておったと。あるとき、爺さが山へ行ったら、河童(かっぱ)が寝(ね)ていたと。

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鶉と狸(うずらとたぬき) 【熊本県

昔、あったと。鶉(うずら)と狸(たぬき)があったと。 あるとき、鶉と狸が道で出合ったと。鶉が、 「狸どん、狸どん。今日はお前に殿(との)さまの行列を見せてやろうと思うが、どうだ、井ぐいに化けないか」 と、狸にもちかけた。

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信濃金盃(しなのきんぱい) 【長野県

むかし、信濃(しなの)のある村の坂の上にポツンと一軒家(いっけんや)があり、ひとりの婆(ばば)さが住んでおった。 婆さは男衆(おとこし)が呑(の)む酒を一口呑んでみたくてしようがなかったと。

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雨の降る穴(あめのふるあな) 【山形県

六月は梅雨(つゆ)の季節だが、昔からあんまり長雨が降ると嫌(きら)われるていうな。 昔、昔、あるところに親父(おやじ)と兄と弟があった。 兄と弟が、夜空を眺(なが)めていると、お星さまがいっぱい出ている。兄は弟に、 「あのお星さまな、あいつ、雨降(ふ)ってくる天の穴だ」というたと。

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ムジナとキツネの化けくらべ(むじなときつねのばけくらべ) 【新潟県

むかし、あったけど。狢と狐が、道でばったり会ったと。「狐どん、狐どん、ひさしぶりじゃのう」「これはこれは狢どん。本当にひさしぶりじゃ」というているうちに、狐が、…

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瓜姫(うりひめ) 【大分県

むかし、むかし。 あるところに爺と婆があったそうな。 爺は山へ芝刈りに、婆は川へ洗濯に行ったと。 婆が川で洗濯をしていたら、 〽ドンブリコドンブリコ バアサンオクニチトンビロ って、瓜(うり)が流れてきたそうな。

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鯨むかし(くじらむかし) 【高知県

むかし、むかしの大昔。 鯨は山に棲んでおったと。 大きな体で動きまわるたびに木がバキバキ倒され、草がすりつぶされる。たくさん食うので山の動物が減ってきた。

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蛙嫁(かえるよめ)

蛙嫁(かえるよめ) 【秋田県

むかし、あったわけだ。 夫と嬶と二人仲好く暮らしてあったとな。楽な暮らしであったども、嬶病気になって死んだしまったと。 それからていうもの、二人して稼ぐ人を見れば、羨やましくて、羨やましくて、嬶欲しとてさがしてみるども、なかなか見つからねわけだ。

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菖蒲湯の由来(しょうぶゆのゆらい) 【岐阜県

昔々、小さなお城があったと。そのお城に、それはそれは美しいお姫様があったと。夜更になると、毎晩、立派な若侍が遊びに来たと。お姫様のおつきの者は、どうも怪しいと、はかまの裾に針を刺しておいたと。すると若侍は、その針が刺さって血をたらしながら帰って行った。

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子供と猫絵(こどもとねこえ) 【富山県

むかし、むかし、あるところに絵を画くことが大好きな子供がおった。 とりわけ猫が好きで、いつも猫の絵ばかり画いていたと。 あるとき、 「おら、絵を画きながら諸国を旅して歩きたい」 といって、絵道具を担いで旅に出たと。

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めでたい名前(めでたいなまえ) 【高知県

とんとむかし、たいそう男の子が好きな夫婦がおったそうな。暇(ひま)さえあったら生まれてくる子供の名前を考えておったと。 さて一人目の子供、これが男だったので、あんまり嬉(うれ)しゅうて、つい、“うれしい”という名前をつけた。 そうして二、三年たって、また男の子が生まれた。 さっそく親戚(しんせき)をあつめて、喜(よろこ)べ喜べ、のドンチャン騒(さわ)ぎ。

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語り:井上 瑤/平辻 朝子

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怖い

ピアノの音が途中で流れてきたから怖かった( 10歳未満 )

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骨をかじる男」の感想

理由は、男が「ここだあ」といったのが怖くて死んだという報告がはいったとき怖くなりました私の家の近くにも墓地があるのですごい怖いです( 10歳未満 / 女性 )

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怖い
「民話の部屋」の感想

中学校の七不思議がとにかくこわい( 10歳未満 )

楽しい

いろんな七不思議が出てきて面白かった。( 10歳未満 / 女性 )

楽しい
猫島」の感想

面白ー