なんか損しててかわいそう。まっ、自分が悪いしいっか。( 10歳未満 / 男性 )
昔昔、あるところに正直爺と欲爺が隣あって暮らしていたと。あるとき、正直爺が山へ茸(きのこ)狩りに行ったら、いつの間にか奥山へ分け入っていて、はや日が暮れかかっていたと。
むかし、あるところに欲深でそのうえ嫉妬(しっと)深い婆さんがおったと。村の人達はみんな仏さんを拝(おが)んでいたが、この婆さんだけは信心(しんじん)のしの字もなかったと。
昔、あったそうじゃ。谷峠に人をとって食ってしまう、大変に恐い猫又が棲(す)んでいたと。強い侍(さむらい)が幾人(いくにん)も来て、弓矢を射かけるのだが、どれもチンチンはねて、当てることが出来なかった。
昔、あるところの原っぱに、性悪(しょうわる)で化け上手の狐(きつね)がおったと。通る人を坊主頭にするので、村の人たちはおっかながって、誰もその原っぱを通らなくなった。不便(ふべん)でしょうがないのだと。
昔、あるところに親子三人がひっそり暮らしておったと。おとっつぁんは病気で長わずらいの末とうとう死んでしまったと。おっかさんと息子が後にのこり、花をつんで売ったりたきぎを切って売ってはその日その日をおくるようになったと。
とんとむかし。あるお寺に、たいそう鮎(あゆ)の好きな和尚(おしょう)さんがあったと。ところが、お坊(ぼう)さんは魚や肉を食べてはいけないことになっていたから、和尚さんはいつも、小僧(こぞう)さんに隠(かく)れてアユを食べていた。
昔、あるところに爺さんと婆さんが二人して暮らしていたと。爺さんと婆さんは、年が年とて、畑仕事がきつくなってきた。爺さんは、お寺の和尚(おしょう)さんに掛(か)け合って、寺奉公(てらほうこう)することにしたと。
むかし、あるとろに和尚(おしょう)さんと小僧(こぞう)さんとが居ったと。そのお寺に大きい枇杷(びわ)の木があって、毎年うんとこ実がなるのだと。ところが和尚さんは欲んぼうで、自分ばっかり食うて、小僧さんにはちいっとも食わせないのだと。
昔、あるところに七つと十ばかりになる兄弟がおったそうな。母親が死んで、まもなく継母(ままはは)が来たと。継母は性(しょう)のきつい人で、二人を山へ芝刈りにやったり、畑へ肥(こ)え桶(おけ)を運ばせたり、谷川へ水を何度も汲(く)みに行かせたり、朝から晩まで働かせたと。
長崎では、七月の最後の日曜日、決まって港や深堀(ふかぼり)、三重(みえ)などの村々から、ペーロンのドラの音がひびいてきます。一隻(いっせき)の和船に、三、四十名の若者が、手に手にカイを持って乗り込み、勇(いさ)ましいドラの音にあわせて漕(こ)ぐのです。
むかしむかし、あるところに爺さまと婆さまが住んでいたと。二人は、家の裏の畑に一本のからたちの木を植えて、それを子供替わりに大事に育てていたと。
むかし、むかし、あるところに爺さんと婆さんとが暮らしてあった。爺さんは毎日山の畑のウネ打ちに行っておったと。ある日のこと、爺さんが畑のウネを打っていたら、畑の縁(へり)にあった石に猿(さる)が腰掛(こしか)けて、爺さんの悪口言うたと。
うぐいすが啼(な)く頃になりましたねえ。うぐいすはきれいな鳥で、ほんとに立派な巣うもこしらえるのよ。昔にね、うぐいすの巣うを鳩が見て、あんな立派な巣うをおれもこしらえられたらいいなあって。
あんたさん、こういう唄、知っていなさるかい。「泣き味噌小味噌笑ったら五文泣き味噌三文笑ったら五文あっぷっぷ」泣く子へのあやし唄でね、今はあまり聞かなくなりましたが、私ら子供のころはあちこちでよく唄っていましたよ。
昔、あるところに庄屋があった。庄屋には年頃の美しいひとり娘があったと。あるとき、庄屋の妻が畑へ出ていると、一匹の小んまい蛇がにょろにょろと出て来て、蛙を呑もうとした。
むかし、むかし、あるところに蟻(あり)と蜂(はち)があったと。あるとき道端(みちばた)のタンポポの花のてっぺんで蟻と蜂が出逢った。
とんとむかし、ある刀鍛冶のところへ、兼光(かねみつ)という若い男が弟子(でし)いりしたそうな。兼光はまじめに働(はたら)いて、師匠からも気にいられ、何年かすると師匠の向こう鎚(づち)を打つまでに上達したと。
むかしむかし、ある竹藪(たけやぶ)の中に、大きな虎が一匹住んでおったと。虎は日ごろから、ひととび千里(せんり)じゃ、と走ることの早いのを自慢(じまん)にして、いばっておったと。
とんと昔のことたい。筑前(ちくぜん)の国、今の福岡県の福間の里(ふくまのさと)に花見(はなみ)という街道(かいどう)が一本通っておって、その道は、いつでもおさん狐が化(ば)けて出るところじゃったげな。
むかし、あるところに婆(ば)さまと娘(むすめ)が暮らしてあったと。娘は山ひとつ向こうの隣村(となりむら)へ奉公(ほうこう)に行ったと。
※音声をお聞きになる際、始まるまでしばらくお時間が掛かる場合がございます。
※音声と文字は一部表記の異なる部分がありますが、ご容赦ください。
語り:井上 瑤/平辻 朝子
なんか損しててかわいそう。まっ、自分が悪いしいっか。( 10歳未満 / 男性 )
石川県出身ですが、こんな逸話があったとは知りませんでした。 語りは聞き取りやすく懐かしい気持ちにもなりましたが、方言で語るとより雰囲気が出るのでは無いかと感じました。( 40代 / 男性 )
悲しい( 70代 / 男性 )
蛇さんがかわいそうに感じました! でもお話はとても楽しかったです。 ありがとうございました!( 10歳未満 / 女性 )
六部がそんなに金持ってるわけないと思う。( 60代 / 女性 )
オーマイガー
結末に“昔こっぽり”と添えるあたり、上方落語や滑稽譚の風合いがしっかり出ています( 30代 / 男性 )
たのしいよ( 10歳未満 / 女性 )
女の人が殺されて可哀想だった。 幽霊になって婚約者に会えたらいいな!
怖いよー ( 10歳未満 / 男性 )
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