小僧のくせに酒呑むんでやんの。坊主も般若湯を呑むっていうから和尚さんは呑んでもええわいな。せやけど小僧は修業中だろ?駄目駄目駄目。修業中なら特にな。満たされてどうする。飢えは人を強くするのじゃ。
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むかし。ある若者が旅に出た。そして道を歩いていたら、子供がハチに紐(ひも)をつけて遊んでいる。若者はかわいそうに思うて、「銭(ぜに)をやるから、そのハチをわしにくれんか」と言うて、ハチを助けてやった。
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昔、昔、ある山の中に一軒(いっけん)の家があったと。おっ母と童(わらし)と二人、いてあったと。畑をちょっとと、お蚕(かいこ)さんをちょっと持っていたと。
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むかし、むかし、あるところに貧乏(びんぼう)なトトとカカがおったと。ある節分(せつぶん)の夜のこと、あちこちの家では、「鬼(おに)は外、福は内」って豆まきが始まったと。
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昔、あるところに夫婦者がおいやって、二人の間に男の子が出きんしゃった。その子は七ツ八ツになって使い事をよくするようになったが、親の言うことにそむいたことの無い子で、それが世間にも評判になった。
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とんと昔があったげど。嘘こきさざなみは、いつも嘘ばっかり言うているので、地獄(じごく)のえんま様が、「嘘こきさざなみは娑婆(しゃば)におくと、為(ため)にならんすけ、地獄へつれてこい」と鬼どもに言いつけたと。
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むかし、むかし、あるところにお爺(じい)さんとお婆(ばあ)さんと、息子夫婦(むすこふうふ)と孫(まご)達がいだど。今日は、お爺さんが孫達と留守番(るすばん)をしていだど。
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むかし、牛方(うしかた)の村に富(とみ)という、いたって心のやさしい若者が住んであったと。富は、九つのとき両親に先立たれて、それからずっと、村の人達にかわいがられて暮らしていたと。
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むかし、あるところに貧乏(びんぼう)なお爺(じい)さんがおったと。「正月二日の晩に、宝船(たからぶね)の絵を枕(まくら)の下にして寝れば良い夢を見る」と聞いたので、爺さんはその通りにして寝た。
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昔昔、あるところに貧乏な爺(じい)さんと婆(ばあ)さんがあった。ある年の暮に、正月用意もできないので、遠くの親類を頼(たよ)ることにしたと。
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むがし、むがし。爺(じい)と婆(ばあ)どいであったど。貧乏(びんぼう)でな、正月来たども餅(もぢ)ひとづ喰(くわ)ねほどだけど。
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むかし、津軽(つがる)のある村さ、そりゃあ、そりゃあ、ケチで欲(よく)たかりの金貸しがいたど。ケチもケチも、この金貸しゃあ情(なさ)け容赦(ようしゃ)なく銭(じぇん)コば取りたてるもんで・・・
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昔、あるところに婆様と伜(せがれ)とがあったと。その伜が年頃になったので、隣村から嫁(よめ)をもらったと。
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昔、あったと。あるところに金持ちの欲深(よくぶか)爺(じじ)と婆(ばば)がいたと。ある晩げのこと、旅の六部(ろくぶ)がやって来て
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むかし、むかし。あるところにナスビとキュウリがあった。ナスビとキュウリは誘(さそ)いあって、大相撲(おおずもう)を見に行ったと。
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むかし、農家の人は、一粒の米も無駄にせられんいうて、米俵の中の米が残り少のうなると、俵をさかさにして、俵のまわりや底のところを棒で叩いて、中の米を一粒残さず出したそうな。
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むかし、むかしあったんだって。ある山の中に一匹の狼(おおかみ)がいたんだって。ちょうど今日みたいな寒い夜にね、狼は腹を空(す)かして、
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昔、あるところにひとりの婆(ばあ)さんがあった。婆さんは、お年貢(ねんぐ)の頃に上納(じょうのう)する米の計量(はかり)をちょろまかすのがうまくて、役人は困りはてていたと。
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昔あったけど。弘法(こうぼう)さまていう偉(えら)い坊さまが、あるとき旅してらして、河原で昼飯にするごとにしたど。
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狸のなかに「そばくい狸」というのがあるそうな。この狸はそばの実が黒く色づく頃になると、そば畑へ転がりこんで、体中にそばの実をつけ、穴へ帰ってから実をふるい落としてポリポリ食うという。
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むかし、あるお寺に和尚(おしょう)さんと小僧(こぞう)さんとがあった。和尚さんは食べることが大好きで、小僧さんに隠(かく)れては何ぞ口に入れとったと。
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※音声をお聞きになる際、始まるまでしばらくお時間が掛かる場合がございます。
※音声と文字は一部表記の異なる部分がありますが、ご容赦ください。
語り:井上 瑤/平辻 朝子
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小僧のくせに酒呑むんでやんの。坊主も般若湯を呑むっていうから和尚さんは呑んでもええわいな。せやけど小僧は修業中だろ?駄目駄目駄目。修業中なら特にな。満たされてどうする。飢えは人を強くするのじゃ。
昔から親しみ易かったのはアニメでやっていたからだろうね。一休さんが住んでいたお寺に行ってきたよ。
初めから仲良く食べたらええやないか。一人で住んでるなら好きな様にしたらええけど、複数で住んでたら食べ物は共有財産やぞ。
死神は鬼滅の刃の鬼のように、朝日に弱いのかな。( 40代 / 女性 )
あっという間にお話しが終わってしまった。もうひとひねりあると思ったのだけど。( 40代 / 女性 )
なるほど。村人や鬼たちが聞きたがった夢は、これだったのか。読み応えのある話だった。夢の話をしなかっただけで、島流しに遭うのは理不尽だと思ったけど、このような話の展開になるなら必然であったのかと思った。でも、二千里走る車はどうなったのだろうか。最後に長者宅の婿になってから、夫婦で上方詣りに行った際に使ったのか気になった。( 40代 / 女性 )
悲しいお話しだけど、亡くなって継母と次郎と三郎が反省して悔やんだこと、手厚く葬られたことはまだ救いがあったかも。( 40代 / 女性 )
臼うったもん、という言葉があることも知らなかったので勉強になりました。( 40代 / 女性 )
キセルを借りた村人も、新しいキセルを買って返したのだから代わりのキセルで勘弁してあげて欲しかったね。そうすれば、与平も命を落とすことはなかった。( 40代 / 女性 )
鬼も姉を信用しきってしまって単純だね。( 40代 / 女性 )
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