むかしからそんな話があったなんて
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昔、あるところにおっ母さんと息子とが暮らしていた。おっ母さんはなが患いの病人で、息子はまだまだ子供だったと。
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むかし、むかし、あるお寺に和尚さまと施物を司る納所坊主さんと小坊主との三人がいたと。ここの和尚さまは餅が大好きで他所から貰っていつも己ひとりで食べるのだと。
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むかし、あるところに貧乏な一人者の男がいて、山の畑に黒豆をまいて真面目に働いておったと。正月二日の晩に、夢枕に神様が立って、こう言うんだと。
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むかし、あるところに貧乏な爺さと婆さがいてあったと。年越しの前の日に爺さは、山から松の枝を取ってきて
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むがす、あるどごろに貧乏な爺さまと婆さまがいだど。爺さまは毎日山で柴を刈り、それを町で売って暮らしを立てていだったと
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むかし、あるところに悪知恵の働く狐がおったと。ある冬の寒い日、狐は腹を空かせて、どこかに食べる物はないかと探し探し川辺りまで来たと
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昔、あったとしゃ。正月の木綿のことを節の木綿といったが、おれたちだば、節綿て言ったもんであった。ある村に親方の家があって、若い衆を幾人も使ってあったど。
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むかし、ある寺に年をとった猫がいたと。ある日、その猫が和尚さんの前にきちんと前足を揃えて「おら、昔からたくさんの鼠を殺した罪ほろぼしに、お坊さんになりたいがで、頭を剃ってくだはれ」と、頼んだと。
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昔、あったず。ある所ね、爺様と婆様あったず。その家の裏に大き木ぃあったず。あるとき、又八ず人ぁ来て、「家の裏にある、けやき売れ」たへで、婆様、「良え」て、売るごどねしたず。
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むかし、あるところに話の好きな婆さまいたと。あるとき、「飽きるまで話聞かせてける人、いねぇべか。聞かへた者さ五文くれてやる」て、いったと。
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昔、和歌山のお城下に珊瑚寺(さんごじ)というお寺があったんだと。そのお寺の本堂の床下(ゆかした)には ”またじろ” という狸が棲んでいたんだと。
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むかし、あるところにキツネとクマがおったそうな。二匹は山で出合ったと。「クマどん、ふたりで畑をつくろうや」「うん、そりゃよかろう」ということになって…
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むかし、吉四六さんが裏の柿の下で薪割りをするためにマサカリを振り上げたら、枝の熟柿が頭に落ちてきたと。てっきりまさかりの刃が抜けて頭に落ちてきたと思うたもんじゃき、「うわぁ、大変じゃ。誰か来ちくりィ。ああ痛え、早う医者を呼んでくりい」と、大騒ぎだと。
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むかし、むかしの大昔。あるときな、鳥たちが東と西に分かれて戦争をすることになったんだと。そこで、東の鳥たちは蝙蝠に加勢を頼みに行ったんだと。
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むかし、あるところにお爺さんとお婆さんがおった。あるとき、隣から餅を七つもらった。夜も更けて、天井にぶら下げたランプの下で、餅を盛った皿を真ん中に、お爺さんとお婆さんが向かい合って座っていた。
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むかし、むかし。和歌山県白浜町の富田川河口から大字袋を越えて行く途中の坂に、一匹の変わった狸がおったと。目ン玉が一つで、それを大きく見開いては人を驚かす狸であったと。
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昔、豊後の国、今の大分県臼杵市野津町大字野津市というところに、吉四六さんという面白い男がおった。頓智働きでは誰ひとりかなう者が無いほどだったと。
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むかし、ある村にひとりの男があったと。山道を歩いていたら、日が照っているのに雨がパラパラ落ちてきた。天を仰いで、「ほ、こりゃ狐の嫁入り日じゃ」いうとったら、いつの間にやら、少し先を娘が歩いちょる。
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むかし。相模湾の三ツ石の沖にサメの夫婦が住んでおったと。夫婦は、ここへ漁師の舟が来ると追い返しては、子ザメを守っておったと。「三ツ石へ行くでねぇ。主のサメにおそわれるぞ」と、漁師たちは、この沖を地獄のように恐れて近寄らなかったと。
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むがし、むがし。むがし、あったど。あるどこさ、貧しい暮らしをしている爺ど婆どいであった。二人は、蓮の葉ば売って、盆の買い物すねばなんね。
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※音声と文字は一部表記の異なる部分がありますが、ご容赦ください。
語り:井上 瑤/平辻 朝子
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