欲深いのはよくないですね( 10歳未満 / 男性 )
昔、昔。あるところに分限者(ぶげんしゃ)の家があって吉之助(きちのすけ)ていう人いてあったすと。小さいときは体弱くて、少し風吹けば風邪(かぜ)ひくし…
昔コあったじぉな。 むかし、ある所に仁助(にすけ)という、うんと稼(かせ)ぎ、酒もやらねえ、タバコもやらねえ、まじめな若者(わかもの)がいたっけど。
むかし、あるところに大分限者(ぶげんしゃ)があった。 大分限者には息子が一人あって、三国一景色のいい男であったと。年頃(ごろ)ともなると、あっちこっちから、どこそこの娘(むすめ)を嫁(よめ)に、という話が…
むかし、あるところに大きな酒屋があったと。 酒屋には一人娘(むすめ)がいて、顔は目も覚めるほどの美しさなのに、手足は蛇(へび)そっくりの肌で蛇鱗(うろこ)がびっしり着いてあったと。
昔、あるところに長者どんがおって、娘に三国一の聟を欲しがっておったそうな。あるとき、三人の若者が同時に「我を聟に」と談じ込んだ。
むかし、あるところに「はだか半三郎」ていう若い男、いてあったと。食う物も、着る物も何も無(ね)ぇ貧乏な人であったと。ある時、世話好きな人、「はだか半…
むかしむかしあったと。あるところにお大尽(だいじん)がいてな、正月の二日(ふつか)に何人もの下男下女を集めて、夢合わせしたそうだ。「わたしゃあ、こう…
むかし、あったけど。ある山のふもとの村に、一人の若者が住んでおった。若者は、山の木の実や、いちごや、きのこをとって暮らしを立てていたんだと。けれど、…
むかし、ある山里に、ひとりの貧(まず)しい炭焼きの若者が住んでおったそうな。 なかなかの働き者で、朝から晩(ばん)まで真っ黒になって炭を焼いておったと。
むかし、伊予(いよ)の国(くに)、今の愛媛県宇和島(えひめけんうわじま)のお城下に伊予屋(いよや)という大きな酒屋があって、旦那は大層な分限者(ぶげ…
むかし、むかし、周防・長門、今の山口県の農家では、楮(こうぞ)をつくって紙をすき、米のかわりに年貢(ねんぐ)として殿様へ納めていたそうな。冬の寒い山…
あったそうな。あるところに、モグラが一匹いたんだと。そいで、それが子供産んだら、とってもいい子が産まれたんだって。「こんないい子を、モグラんとこなん…
むかし、あるところに長者の家と貧乏な家とが隣りあってあったと。長者には一人娘があって、たいした美人だと。その娘もいよいよ年頃になって、聟さがしをして…
むかし、ある秋のいい日和(ひより)のこと、貧しいひとりの若者が、小銭を持って塩を買いに出かけたと。すると、その途中(とちゅう)で、子供たちが蜂(はち…
むかし、あるところに大分限者(おおぶげんしゃ)がおって、ひとり娘に聟(むこ)をとることになったと。聟は村の衆から選ぶことになって、村中に高札をたてた…
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語り:井上 瑤/平辻 朝子
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