嫁と姑の不仲問題として、息子は少しは婆さんの味方になってほしかった。( 60代 / 女性 )
むかし、常陸(ひたち)の国、今の茨城県水海道(みつかいどう)のあたりで、何日も何日も雨が降り続いた年があったと。三月初めのころから降り始めて、四月になっても降(ふ)り止(や)まん。
とんと昔、よく物忘れをする長吉(ちょうきち)という男がおったげな。 ある日のこと、畠(はたけ)へ行こうと思うて、鍬(くわ)をさがしたがどこにもない。クワクワクワクワというて探していたら、東から烏(からす)がクワクワクワと啼(な)いて飛んでいった。
むかしむかし、ヒバリとウズラとヨシキリは、仲良く一緒に暮らしていたそうな。ある日、ウズラに用ができて町へ出掛けることになったと。ウズラは履き物が無かったので、ヒバリの草履を借りようと思った。
むかし、むかし、あるところに、正直で働き者の若い衆(し)があった。 ある日、背負籠(しょいこ)を背負(しょ)って、畑への道を登っていったら、天狗岩(てんぐいわ)の下に、天狗の鼻(はな)みたいのが落ちてあった。
むかし、あるところに正直な婆(ばあ)さんがおったと。 あるとき、婆さんは団子(だんご)をこしらえて、親類(しんるい)の家へ持っていった。そしたら途中で石につまづいて転んでしもうた。
昔、あるところに貧乏(びんぼう)な爺(じい)さんがあった。 爺さんの田圃(たんぼ)へ行く途中(とちゅう)の岐れ道(わかれみち)のところに、庚申様(こうしんさま)が祀(まつ)られてあった。
むがし、あるところに若い侍があって、戦でえらい手柄をたてたども、殿さまはどうしたことか恩賞をくれなかった。 そこで、浪人して、武者修行の旅に出はた。
とんと昔があったげな。 昔、あるところにお寺があって、和尚(おしょう)さんと小僧(こぞう)さんと寺男(てらおとこ)がおった。
むかし、ある冬の寒い日に、破(やぶ)れ衣(ごろも)を着たひとりの坊(ぼう)さんが托鉢(たくはつ)に歩いていた。
昔、あるところに兄弟があったと。 兄は病気で目が見えなくなり、食べ物を探しに行けなくなったと。 弟は、一人で食べ物を探しにきては、兄にいいところを食べさせ、自分はまずいところばかり食べていたと。
むかし、むかし、あるところに獺(かわうそ)と狐(きつね)があって、道で行き合ったと。狐が、 「ざいざい獺モライどの、よい所で行き合った。実はこれからお前の所さ話しに行くところだった」 というた。
むかし、白馬岳の信濃側のふもとの村、今の長野県北安曇郡白馬村に茂作と箕吉という親子の猟師が暮らしてあったと。 ある冬のこと、茂作と箕吉は連れだって猟に出掛けた。 獲物を追って山の奥へと分け入るうちに空模様が変わったと。先ず寒さがきつくなり、あたりが急に暗くなって、冷たい風が山を揺らしてゴーと吹いてきた。
昔話の中には、後世(こうせい)に語り継がれるかどうか、よくわからない話が沢山(たくさん)あります。 はたして生き残るのか、はたまた消えてしまうのかは、そのお話の生命力次第ですから、無用の心配はしないで、今ある話をただ単純に、あははと笑っていればいいのかもしれません。
昔、あったけずぉな。 あるどごに、隣(となり)村がら聟(むこ)貰(もら)た家(え)あったけど。 その聟がある時(じき)の正月の元日の朝間、神様さお燈明(とうみょう)つけで拝(おが)んでいだけど。
昔、あるところに貧乏な夫婦があったと。大晦日(おおみそか)が来たけれども、晩の年越(としこし)の仕度(したく)も出来ないので、女房が、「いままでたん…
むかし、あるところに貧乏な爺様(じさま)と婆様(ばさま)があったと。大晦日(おおみそか)が来たけれども、魚も米も味噌も何もないのだと。爺様が、「婆様…
むがしあったずもな。あるどこに年取りだぐねえ男がいだんだど。ある年の、暮れも迫(せ)まったごろ、その男が、「年取りだぐねえ、年取りだぐねえ」って、村…
昔々、あるところに、爺様(じさま)と婆様(ばさま)があったとさ。あるとき、爺様が庭の前を掃(は)いていると、豆コが一つ、隅(すみ)から、ころころころ…
昔あったと。津軽の国、今の青森県の津軽半島に十三湖(じゅうさんこ)という大きな湖があって、そのそばに、一人の爺さまが住んでおったと。ある冬の吹雪の夜…
昔、羽後(うご)の国(くに)、今の秋田県の阿仁(あに)地方に、小玉(こだま)の越中(えっちゅう)と杉(すぎ)の宮(みや)の清十(せいじゅう)ていう狩…
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語り:井上 瑤/平辻 朝子
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