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(全886話)

蜂の援助(はちのえんじょ) 【山形県

むかし、ある秋のいい日和(ひより)のこと、貧しいひとりの若者が、小銭を持って塩を買いに出かけたと。すると、その途中(とちゅう)で、子供たちが蜂(はち…

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山鳥の恩返し(やまどりのおんがえし) 【山形県

むかし、ある山小屋に樵(きこり)が一人で住んでおったと。ある日のこと木を伐(き)りに山を登って行くと、山鳥がけたたましい声で騒(さわ)いでいた。樵は…

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屁っぴり嫁コ(へっぴりよめこ) 【山形県

昔(むがす)、あるどこさ、屁(へ)っぴり姉(あね)コ居(え)だけド。嫁(よめ)さ行ぐどき、親達(おやだつ)がら、「お前(め)の屁っコァ、並はずれで大…

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曽呂利新左衛門(そろりしんざえもん) 【山形県

むかし、むかし、秀吉(ひでよし)の時代に新左衛門(しんざえもん)ていう刀の鞘師(さやし)いだったど。新左衛門がこしらえる鞘は、刀がソロリ、ソロリと抜…

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一休さんと殿さま(いっきゅうさんととのさま) 【山形県

一休和尚さんは、小僧さんのころからとても頓智(とんち)にたけたおひとだった。まだほんの小僧さんなのに、大人(おとな)のけんかを頓智でまるくおさめたり…

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鶯の内裏(うぐいすのだいり) 【山形県

昔あったけど。昔あるところにな、お茶屋あったけど。きれいだ姉さんが毎朝のように五文価(ごもんあたい)ずつお茶買いに来るじょんな。番頭は不思議に思て、…

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桑原桑原桑原(くわばら くわばら くわばら) 【山形県

むかし、むかし、あったと。ある春先(はるさき)のうららかな日。縁側(えんがわ)で婆(ばあ)が爺(じい)の足の爪(つめ)を切ってやり、そばでは猫が大(…

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ネズミのスモウ 【山形県

むかしむかし、あるところに長者殿と貧乏な爺さ婆さとが隣あってあったと。両方の家にネズミがいたと。長者殿のネズミはまるまると太り、爺さ婆さのネズミはや…

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ネズミの金干し(ねずみのかねほし) 【山形県

昔、あるところに爺さがおったと。爺さ、山に焼畑(やきはた)に行ったと。四隅(しすみ)を畝(うな)い、木組(きぐみ)をして焼き飯を供(そな)え、山の神…

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塩っぱい爺さま(しょっぱいじいさま) 【山形県

昔、あるところに爺(じ)さまがあったと。秋祭りがきて、町(まち)に市(いち)が立った。爺さま買い物に出かけたと。町ではピーヒャラ、ドンドンと笛太鼓が鳴り響…

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節分の鬼(せつぶんのおに) 【山形県

むかし、あるところに貧乏な夫(とと)と妻(かか)があったと。二人は、朝は朝星(あさぼし)の出ているうちに畑へ行き、夜は夜星(よぼし)をながめながら帰…

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金看板と頓智(きんかんばんととんち) 【山形県

むかし、むかし、あるところに韋駄天(いだてん)走(ばし)りの男があった。平地はもとより、山に入ってもキジを獲ったり、兎を獲ったり、ものすごく足が速い…

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栃眼(とちまなぐ) 【山形県

むかし、むかし、あるところに貧乏(びんぼう)な正直男(しょうじきおとこ)があった。働き者で、働いて働いて働いたけど、いつまで経(た)っても、暮らし向…

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蜂の援助(はちのえんじょ) 【山形県

むかし、あるところにひとりの貧(まず)しい若者がおったそうな。ある日、若者は小銭を少しばかり持って、塩を買いに町へ出かけたと。すると、その途中の道で…

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七草(ななくさ) 【山形県

正月七日には七草粥(ななくさがゆ)を食べるもんだけド。むかし、ある人が、なんだかみんな年取っていくのが不思議で、どうしてだべて考えだれば、夜、枕神(…

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東の長者と西の貧乏どの(ひがしのちょうじゃとにしのびんぼうどの) 【山形県

むかしむかし、ある村に東の家と西の家とがあったと。東の家は長者どので、大っきな屋敷(やしき)に蔵(くら)もあり、子沢山(こだくさん)だったと。西の家…

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雪女郎(ゆきじょろう) 【山形県

むかし、むかし、とんと昔。山形県の小国郷(おぐにごう)の雪野っ原(ゆきのっぱら)に、東の家と西の家の二軒の家があったと。吹雪(ふぶき)がヒュウヒュウ…

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見るなの蔵(みるなのくら) 【山形県

むかし、あったけど。村の爺(じ)さま、山ん中で働いてたけど。暗くなってきて、爺さま道に踏み迷って、困っていると、向こうの方に灯(ひ)がテカン、テカン…

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花咲爺(はなさかじい) 【山形県

むかし、むかし、正直な爺(じ)んつぁと婆(ば)んちゃいだっけど。ほうしてある時、畑さ稼(かせ)ぎに行くべと思ったれば、白い犬コ、はぁ捨(す)てらっで…

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酒と小便(さけとしょうべん) 【山形県

むかし。羽前の国、山形県に、佐兵(さひょう)というとんち者がおった。この佐兵の住んでいた村は、天領(てんりょう)というて将軍(しょうぐん)さまの支配…

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※音声をお聞きになる際、始まるまでしばらくお時間が掛かる場合がございます。
※音声と文字は一部表記の異なる部分がありますが、ご容赦ください。

語り:井上 瑤/平辻 朝子

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