人間になれるなんてすごい( 10代 )
むかし、あるところに正直な若者がいてあったど。あるとき、若者が田打ちをしていると、天から一羽の鶴(つる)がヒラヒラと下りて来たど。どこか傷手(いたで…
むかし、あるところに大層(たいそう)しまりやの男がおったと。男は日頃から、「飯(まま)食わない嫁(よめ)がほしい」「飯食わない女房(おかた)がほしい…
むかし、むかしの、大昔。あるところにヒバリがおって、金貸しを商売にしておったと。お日さまにお金を貸して、だいぶん日が経ったので、催促(さいそく)に行…
東北のふるい家には、座敷わらしという子供の神さまが棲(す)んでいるそうな。誰もいない奥座敷(おくざしき)で、トタトタと駆(か)けまわる音をさせたり、…
むかし、あるところに爺様(じさま)と婆様(ばさま)とがあった。子供がないので、欲しい欲しいと思って神様に願(がん)かけしたと。ある朝、瓜畑(うりばた…
むかし、ある村のはずれに大きな渕(ふち)があって、たくさんの魚が棲(す)んでおったと。あるとき、村の若者たちが集まって毒流しをしようと相談した。“毒…
昔、まんずあるところに、額(ひたい)に拳骨(げんこつ)ほどのでっこい瘤(こぶ)のある樵(きこり)の爺(じい)さまがあったど。ある日、山へ行って、もう…
昔、奥州気仙郡竹駒村(おうしゅうけせんごおりたけこまむら)に相川(あいかわ)という家があった。この家の先祖は三州古川(さんしゅうふるかわ)の城主(じ…
むかし、あるところに樵夫(きこり)の父(とど)があったと。春の天気のいい日に山へ木を伐(き)りに行ったと。カツン、カツンと木を伐りながら傍(かたわ)…
むかし、むかし。あるところに、鬼が棲(す)んでいる山があった。そのふもとの村には仲の良い姉と弟が暮らしてあったと。あるとき、山の鬼が村におりてきて、…
むかし、あるところに、年をとった夫婦と十八歳になる娘が住んでいた。そこへ、どこからか、乞食(こじき)の爺(じい)さまがやって来た。気立(きだて)のや…
昔、あるところに貧乏(びんぼう)な正直爺(じい)がおったと。その日、その日をどうにかしのいでおったが、一度ぐらい福運(ふくうん)が向いて来ないかなあ…
むかし、あるところに男がひとりおって、嫁(よめ)を貰(もら)ったと。嫁ごはきりょうもよく、まめに働くので近所(きんじょ)のほめ者になっていたと。とこ…
むかし、あるところに力の強い樵夫(きこり)がおった。あるとき、樵夫が山へ木を伐(こ)りに行ったら、奥山に巨(お)っきな樹(き)があった。径渡(さしわ…
昔あるところに信心(しんじん)深い婆(ば)さまが良くない息子夫婦と暮らしてあったと。婆さまが齢(とし)とって働くことが出来なくなったれば、息子夫婦は…
むかし、あるところに貧(まず)しい木樵り(きこり)がおったと。あるとき木樵りが山へ入るとどこからか女のうめき声が聞こえてきた。声のする方に近づいてみ…
むがしあるところに、軒端(のきば)コ葺(ふ)く茅(かや)コさえ一本もない爺さまど婆さまがあったどス。年越しの日に、婆さまはかねがね丹精(たんせい)し…
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※音声と文字は一部表記の異なる部分がありますが、ご容赦ください。
語り:井上 瑤/平辻 朝子
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