民話の部屋 民話の部屋
  1. 民話の部屋
  2. 熊本県

熊本県の昔話(全17話)

福禄寿(ふくろくじゅ)

福禄寿(ふくろくじゅ)

昔、七福神(しちふくじん)さんの一人の福禄寿(ふくろくじゅ)さんが、一間四角の小まか家を建(た)てて、昼寝(ひるね)をしとったが、頭が長かけん、頭半分が家から外さん出とった。

この昔話を聴く

郭公鳥の由来(かっこうどりのゆらい)

郭公鳥の由来(かっこうどりのゆらい)

昔あったと。 カッコという名前の子供があったと。 実の母さんは早ように死んで、継母(ままはは)が来たそうな。

この昔話を聴く

闇夜の柿(やみよのかき)

闇夜の柿(やみよのかき)

昔、あるところにお寺があったと。 お寺の庭(にわ)の柿の木に、枝もたわわに実がなって、秋にはその実が赤く熟れて、うまそうだと。

この昔話を聴く

トト、おるかぁ(とと、おるかぁ)

トト、おるかぁ(とと、おるかぁ)

昔、ある山の中に、若い夫婦者があったと。二人には子供もなかったし、人里離れた山の中だし、身を寄せあって、仲好う暮らしていた。

この昔話を聴く

婆コロリン(ばあころりん)

婆コロリン(ばあころりん)

むかし、あるところに正直な婆(ばあ)さんがおったと。 あるとき、婆さんは団子(だんご)をこしらえて、親類(しんるい)の家へ持っていった。そしたら途中で石につまづいて転んでしもうた。

この昔話を聴く

猿の婿どの(さるのむこどの)

むかし、むかし、あるところに爺(じい)さんがあったと。爺さんには娘(むすめ)が三人あったと。 ある日爺さんは牛蒡(ごぼう)を掘(ほ)りに行った。ところが牛蒡はひとつも掘れない。どうしようかと思うていたら、猿(さる)がやってきて…

この昔話を聴く

鶉と狸(うずらとたぬき)

昔、あったと。鶉(うずら)と狸(たぬき)があったと。 あるとき、鶉と狸が道で出合ったと。鶉が、 「狸どん、狸どん。今日はお前に殿(との)さまの行列を見せてやろうと思うが、どうだ、井ぐいに化けないか」 と、狸にもちかけた。

この昔話を聴く

仏様に失礼(ほとけさまにしつれい)

むかし、ある寺にとんち名人の一休さんという小僧がおった。 この一休さんには、物識り和尚さんもたじたじさせられておったと。 「一遍でもええから、一休をへこませてやりたいもんじゃ」 つねづねそう思っていた和尚さん、ある晩いい考えが浮かんだ。

この昔話を聴く

大歳の亀(おおどしのかめ)

昔昔、あるところに貧乏な爺(じい)さんと婆(ばあ)さんがあった。ある年の暮に、正月用意もできないので、遠くの親類を頼(たよ)ることにしたと。

この昔話を聴く

仏も悋気にゃ勝てん(ほとけもりんきにゃかてん)

むかし、あるところに欲深でそのうえ嫉妬(しっと)深い婆さんがおったと。村の人達はみんな仏さんを拝(おが)んでいたが、この婆さんだけは信心(しんじん)のしの字もなかったと。

この昔話を聴く

河童から力をもらった男(がわっぱからちからをもらったおとこ)

天草の話ばい。むかし、ある若者が富岡の殿さんが城を築くちゅうので、人夫に使ってもらいたいと出かけて行ったと。

この昔話を聴く

ヤマワロの話(やまわろのはなし)

河童(かっぱ)。夏の間、水の中でいろいろ悪さをするアレですがの。熊本のここあたりではガワッパと言う。ガワッパは、夏が終って山に入ると呼び名が変わって…

この昔話を聴く

一時に咲いたソバの花(いっときにさいたそばのはな)

ずっとむかし。九州の天草の島々には、キリスト教を信じる沢山の人々がおった。ところが豊臣秀吉や徳川家康は、キリスト教は外国からきたよくない宗教だから信…

この昔話を聴く

雉も啼かずば(きじもなかずば)

むかし、あるところに貧乏(びんぼう)な家があって、父さんと娘とが暮らしてあった。あるとき、村の普請(ふしん)があって、川の堤(つつみ)を築(きず)き…

この昔話を聴く

五寸釘(ごすんくぎ)

この話は女子(おなご)と子供には聞かせたくないのじゃが、ことのなりゆきで・・・ま、たまにゃ、いいかの。昔、あるところに一人息子がおった。十八、九にな…

この昔話を聴く

早業競べ(はやわざくらべ)

むかし、あるところに長者どんがおらして、日本一仕事の早い者を雇(やと)う、というて、お触(ふ)れを出したと。そしたら四人集まって来たと。いろいろ早業…

この昔話を聴く

彦市どんとタヌキ(ひこいちどんとたぬき)

むかし、肥後(ひご)の国(くに)、今の熊本の八代(やつしろ)というところに、彦市どんという、おもしろい人がおって、いつも、人をだましたり、からかった…

この昔話を聴く

※音声をお聞きになる際、始まるまでしばらくお時間が掛かる場合がございます。
※音声と文字は一部表記の異なる部分がありますが、ご容赦下さい。

語り:井上 瑤/平辻 朝子

みんなの声

〜あなたの感想をお寄せください〜

驚き

コミカルすぎる題名に釣られて読んだら予想外のオチだった。全滅ってそういう…( 20代 / 女性 )

驚き
黒姫物語」の感想

黒竜さんはどういう見た目なのかなぁ? 気になる〜!! この前、学校で黒姫スノーパークスキー場に行ったけど、そんなことがあったんだね〜。 ( 10代 / 女性 )

怖い
文福茶釜」の感想

こわいのウウウウ〜 ( 80代以上 / 女性 )

もっと表示する
楽しい
骨をかじる男」の感想

骨をかじる男、なんか、犬みたい

感動
文福茶釜」の感想

たぬきが、芸をして、貧乏が大金持ちに、なるということが感動した。( 30代 )

驚き
めっこ狸」の感想

たぬきを叩き殺して食べてしまう。残酷だが、たぬきもにんげんも自然の一部だからこそなのだと感じた。( 30代 / 女性 )

悲しい
「民話の部屋」の感想

すごくいい話でした!

驚き
三枚のお札」の感想

僕の地域では川は越えてくるんじゃなくて山姥が飲み干してました。( 30代 / 男性 )

感動
「民話の部屋」の感想

小学生の頃、両親は共働きで家におらず、親にもらったテレホンカードを使って、私はひとり公衆電話から毎日のように昔話を聞いていました。もう40数年も前のことです。このサイトに辿り着いて、懐かしく思い出しました。制作くださった方々に心から感謝申し上げます。( 40代 / 女性 )

楽しい
猿婿入」の感想

類型で、三人の子の内、賢く情深い末子の活躍を描く話型の基本の話で楽しく聴けました。 こういう異形の婿でも猿形(狒々などの妖物の一種と思われ)の者は日本の民話だと大抵が川や滝など水辺で退治される、というのが興味深いです。猿猴は水怪だからなのでしようか。降りかかった災難や親の苦境を、末子が身代りになりその勇気と知恵で乗り切る一種の英雄譚とも重なっており、気持ち良い話です。 お国言葉の語りも耳にやさしく感じます。かわいそうなおさるさんを殺す話などではありません。末娘の知恵で妖怪を退治する手柄話なのです。