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福岡県の昔話(全11話)

でっちどんの物売り(でっちどんのものうり)

でっちどんの物売り(でっちどんのものうり)

むかし、あるところにお店があって、ちとおつむの足らんでっちどんがおったと。 ある日店の主人が、 「お前も少しは物売りをおぼえとかないかん年頃になった。町へ行って、これらの品を売ってきてみい」 というて…

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柿売りと婆さん(かきうりとばあさん)

柿売りと婆さん(かきうりとばあさん)

むかし、あるところに爺(じい)さんと婆(ばあ)さんがくらしていた。 ある日のこと、婆さんが家の井戸端(いどばた)で畑から採(と)ってきた野菜を洗っていたら、男の人が垣根(かきね)の向こうから声をかけてきた。

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福間の又兵衛さん(ふくまのまたぜえさん)

とんと昔のことたい。筑前(ちくぜん)の国、今の福岡県の福間の里(ふくまのさと)に花見(はなみ)という街道(かいどう)が一本通っておって、その道は、いつでもおさん狐が化(ば)けて出るところじゃったげな。

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枇杷の種糞(びわのたねぐそ)

むかし、あるとろに和尚(おしょう)さんと小僧(こぞう)さんとが居ったと。そのお寺に大きい枇杷(びわ)の木があって、毎年うんとこ実がなるのだと。ところが和尚さんは欲んぼうで、自分ばっかり食うて、小僧さんにはちいっとも食わせないのだと。

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猿の仲裁(さるのちゅうさい)

むかし、むかし、あるところに太郎狐と治郎狐の兄弟狐があったと。ある日のこと、二匹が連れだって山道を歩いていたら、道端に握り飯が二個、竹の皮に包まれて落ちていた。いい匂いだと。

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一夜の菜種(いちやのなたね)

むかし、あるときのこつ、嵐が来よって、大雨が滝(たき)のように降りよったげな。ごんごん降って一向におとろえん。「それ遠賀川に水が来よるぞ」「きつい荒…

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蟹の恩返し(かにのおんがえし)

昔、筑後(ちくご)の国は三池(みいけ)の里に、今山(いまやま)というところがあって、殿さんの大きなお屋敷があったんやと。その殿さんには大層(たいそう…

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猪の相撲(いのししのすもう)

お前(ま)んさぁ、知っとられますかいのう。月夜の晩にゃぁ、猪(いのしし)が山ん中で相撲(すもう)ば取っちょるっちゅうのを。ん、知らんか、そうか、なら…

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猿とカニ(さるとかに)

むかし、あるところにサルとカニがおったって。あるとき、カニが河原(かわら)を散歩していたら握(にぎ)り飯がひとつ落ちていた。拾うて運んでいたら、サル…

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大歳の亀(隣りの爺型) (おおどしのかめ)

むかし、あるところに貧乏な爺(じい)と婆(ばあ)とが暮らしておったそうな。ある年の暮れ、爺は山へ行って木を伐り、それで餅(もち)を搗(つ)く杵(きね…

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竜宮猫(りゅうぐうねこ)

とんと昔のことや。あるところに三人の姉妹(しまい)がおったんやと。おおきゅうなって、三人とも嫁(とつ)いで行ったが盆暮になると、きまって、里の母ごに…

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※音声をお聞きになる際、始まるまでしばらくお時間が掛かる場合がございます。
※音声と文字は一部表記の異なる部分がありますが、ご容赦下さい。

語り:井上 瑤/平辻 朝子

みんなの声

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驚き

コミカルすぎる題名に釣られて読んだら予想外のオチだった。全滅ってそういう…( 20代 / 女性 )

驚き
黒姫物語」の感想

黒竜さんはどういう見た目なのかなぁ? 気になる〜!! この前、学校で黒姫スノーパークスキー場に行ったけど、そんなことがあったんだね〜。 ( 10代 / 女性 )

怖い
文福茶釜」の感想

こわいのウウウウ〜 ( 80代以上 / 女性 )

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楽しい
骨をかじる男」の感想

骨をかじる男、なんか、犬みたい

感動
文福茶釜」の感想

たぬきが、芸をして、貧乏が大金持ちに、なるということが感動した。( 30代 )

驚き
めっこ狸」の感想

たぬきを叩き殺して食べてしまう。残酷だが、たぬきもにんげんも自然の一部だからこそなのだと感じた。( 30代 / 女性 )

悲しい
「民話の部屋」の感想

すごくいい話でした!

驚き
三枚のお札」の感想

僕の地域では川は越えてくるんじゃなくて山姥が飲み干してました。( 30代 / 男性 )

感動
「民話の部屋」の感想

小学生の頃、両親は共働きで家におらず、親にもらったテレホンカードを使って、私はひとり公衆電話から毎日のように昔話を聞いていました。もう40数年も前のことです。このサイトに辿り着いて、懐かしく思い出しました。制作くださった方々に心から感謝申し上げます。( 40代 / 女性 )

楽しい
猿婿入」の感想

類型で、三人の子の内、賢く情深い末子の活躍を描く話型の基本の話で楽しく聴けました。 こういう異形の婿でも猿形(狒々などの妖物の一種と思われ)の者は日本の民話だと大抵が川や滝など水辺で退治される、というのが興味深いです。猿猴は水怪だからなのでしようか。降りかかった災難や親の苦境を、末子が身代りになりその勇気と知恵で乗り切る一種の英雄譚とも重なっており、気持ち良い話です。 お国言葉の語りも耳にやさしく感じます。かわいそうなおさるさんを殺す話などではありません。末娘の知恵で妖怪を退治する手柄話なのです。