うわっ‼️最後も衝撃的です( 40代 / 女性 )
― 青森県 ―
語り 井上 瑤
再話 六渡 邦昭
昔、あるところに爺さまと婆さまといてあったと。
ある天気のよい日に、婆さま、麦干(ほ)していたら、そこへ雁(がん)が飛んできて下りたと。
爺さま、ソバ餅を食べて食べて、腹ぁきつくて、屁ェ出したくなった。が、仕事しとる婆さまに遠慮(えんりょ)して尻の口に栓をして寝ていたと。がまんしてがまんして、がまんしきれなくて、とうとうぽーんと屁ェたれた。その拍子に栓が抜け飛んで、雁に当って雁は死んだと。
挿絵:福本隆男
晩げになって爺さまと婆さまが雁汁(がんじる)を食べていたら、隣の婆が、
「火コたもれぇ、火コたもれぇ」
といって、家に入ってきた。爺さまと婆さま、
「火コもたもるし、雁汁も食っていけ」
といって、雁汁を椀にもってご馳走した。
隣りの婆、
「うめじゃ、うめじゃ」
というて食べながら、
「どうやって雁つかめえたや」
と聞いた。婆さま、
「なぁんも、しねぇのさ。爺さ、ソバ餅たらふく食うて寝ていたら、屁ェこきたくなって、尻に栓かってたのが飛んで、雁に当っただけだ」
と教えてやった。隣りの婆、
「うんめかった」
というて、帰ろうとするのへ、爺さにも、というて、別の椀に一杯持たせてやったと。
次の日、隣りの婆は、ソバ餅をたくさん作ってむりやり爺に食わせ、尻に栓をかって寝かし、麦を干したと。
麦干ししながら雁が飛んできて下りるのを待っていたが、雁は一羽も下りてこない。手持ちぶさたで、麦を掻(か)きまわしたと。
寝ていた爺、麦を掻きまわす音を聞いて、てっきり雁が下りてきたと思って、ポーンと屁をたれた。栓が抜け飛んで婆に当り、婆は死んだと。爺、
「婆、婆、雁コァ捕れたかあ」
というて、庭におりて見たら、婆が死んでいたと。
欲張って人真似すれば、大水(おおみず)くらるじィ。
どっとはらい。
うわっ‼️最後も衝撃的です( 40代 / 女性 )
屁ったれじい屁でがん殺しちゃうのはすごい( 30代 / 男性 )
昔、あるお寺に和尚さんと小僧さんがおったと。 和尚さんは毎晩餅(もち)を囲炉裏(いろり)で焼いて食べるけんど、小僧さんにゃ、ちっともやらんので、小僧さんは、どうにかして餅を食べる工夫はないもんかと思案しちょったそうな。
「屁ったれ爺」のみんなの声
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