英語でeggplantというだけあって、外国の白いナスは本当に卵そっくりなんですよね。昔の日本にもあったのかな?( 男性 )
― 岡山県 ―
語り 井上 瑤
再話 六渡 邦昭
むかし、あるお寺に和尚(おしょう)さんと小僧(こぞう)さんとがあった。
和尚さんは食べることが大好きで、小僧さんに隠(かく)れては何(なん)ぞ口に入れとったと。
ある日、和尚さんが卵をゆでて食べようとしていたら、そこへ小僧さんが檀家(だんか)さんを案内して入って来た。
和尚さん、あわててゆで卵を後手(うしろで)に隠したが、見つかったと。小僧さん、
「和尚さん、そりゃ何ですいゃぁ」
と聞いたら、
「う、うん、これか、こりゃ白茄子(しろなす)じゃ」
と言うた。
小僧さん、
「へえ、白茄子ですかいやぁ」
と言うたら、そこへ鶏(にわとり)が、
「ほっけぼうず、こけこーろ」
と啼(な)いた。小僧さん、檀家さん、顔を見合わせ、ニコッとすると、
「和尚さん、和尚さん、今、ほっけぼうずこけこーろと、白茄子の親が啼きました」
と言うた。
和尚さん、檀家さんの前で往生(おうじょう)したと。
むかしこっぽり。
英語でeggplantというだけあって、外国の白いナスは本当に卵そっくりなんですよね。昔の日本にもあったのかな?( 男性 )
「卵は白茄子」は、約2分とかなり短いお話だけど、頓知のような小僧さんの言葉の面白さが凝縮されていて良いお話だと思いました。( 10歳未満 / 男性 )
いつも楽しみにしています。 白茄子のお話はとても面白かったです。 これからも沢山のお話を載せてください。( 40代 / 男性 )
むかし、むかし。 豊後の国、今の大分県大野郡野津町(おおたいけんおおのぐんのづまち)大字野津市(おおあざのづいち)というところに、吉四六(きっちょむ)さんという、頓知(とんち)の効いた面白(おもしろ)い男がおった。
むかし、信濃(しなの)のある村の坂の上にポツンと一軒家(いっけんや)があり、ひとりの婆(ばば)さが住んでおった。 婆さは男衆(おとこし)が呑(の)む酒を一口呑んでみたくてしようがなかったと。
「卵は白茄子」のみんなの声
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