民話の部屋 民話の部屋
  1. 民話の部屋
  2. 面白い人・面白い村にまつわる昔話
  3. 天狗とお獅子

※再生ボタンを押してから開始まで時間がかかる場合があります。

てんぐとおしし
『天狗とお獅子』

― 岩手県 ―
語り 井上 瑤
再話 藤沢 美雄
整理・加筆 六渡 邦昭

 むかし、むかし、あるところにお爺(じい)さんとお婆(ばあ)さんと、息子夫婦(むすこふうふ)と孫(まご)達がいだど。
 今日は、お爺さんが孫達と留守番(るすばん)をしていだど。
 縁側(えんがわ)でひなたぼっこしながら、孫達にとりまかれて、お爺さんは昔話っこを聞かせていだど。
 昔話っこもだんだん種っこ切れできだど。
 孫達せがむし、あと、なにをしたらいいか、お爺さんもこまってしまっだど。

 
 唄(うた)っこもしらねいし、踊りっこもしらねいし、考えに考えて、仕方(しかた)ねぐフンドシをはずしだど。そして、ぽろんと出しで、
 「ほら、天狗(てんぐ)の面だ、天狗の面だ、ドドンスコドン。天狗の面だ、天狗の面だ、ドドンスコドン」
と、跳びまわっだど。
 孫達、大喜びしだど。
 
天狗とお獅子挿絵:福本隆男
 

 
 次の日は、お婆さんが孫達と留守番をしだど。
 したっきゃ、孫達、
 「婆さんも、天狗の面やって呉(け)ろ」
て、せがんだど。お婆さん、きょとんとしでいだど。
 「天狗の面て、なんだ」
て、そのわけを聞いたお婆さんが、
 「女のできないことを教えたりすて、爺さんもこまった人だ」
と、こぼしながら、仕方ねぐ腰巻っこの前を開いだど。そして、
 「ほら、お獅子(しし)パクパク。お獅子パクパク」
と踊っだど。
 孫達、手をたたいて喜んだと。

  どんとはらい。

「天狗とお獅子」のみんなの声

〜あなたの感想をお寄せください〜

驚き

下ネタにも程があるでしょ。 ( 10代 / 男性 )

こんなおはなしも聴いてみませんか?

縁切状(えんきりじょう)

 昔、あったてんがな。  あるところに、父(とと)と嬶(かか)が暮らしてあった。  あるとき、父と嬶が諍(いさか)いして、父が嬶に、  「うるさい。お前のようなもん、出て行け」 と言うた。

この昔話を聴く

栗山の狐(くりやまのきつね)

 昔、津軽(つがる)の泉山村(いずみやまむら)に喜十郎(きじゅうろう)ちゅう百姓(しょう)いであったど。  秋になって、とり入れが終わったはで、十三町の地主のどごさ、年貢米(ねんぐまい)ば納(おさ)めに行ったど。

この昔話を聴く

生まれかわった赤児(うまれかわったあかご)

むかし、ありましたそうや。今の和歌山県紀の川市に、昔は那賀郡田中村というた所がありましてのう、そこに、赤尾長者(あかおちょうじゃ)と呼ばれる長者がありましたそうや。子供がないのを悲しんでおったが、ようやく赤ちゃんが生まれた。

この昔話を聴く

現在886話掲載中!