猫が踊って来たけど命をとるなんて、おかしな話ですね!( 10歳未満 / 女性 )
― 青森県 ―
再話 六渡 邦昭
語り 井上 瑤
昔、あるところに若い夫婦者(ふうふもの)が古猫とくらしておったそうな。
あるとき、
夫が山仕事に出掛けたあとで、炉端(ろばた)で居眠(いねむ)りしとった猫(ねこ)がムックリ起きて、大きな目でギロリとあたりを見廻(みまわ)してから、嫁(よめ)さんの側(そば)に寄って来たと。
そして、
「あねさ、あねさ、あねさがさびしそうだから、おら、これから踊(おど)りコ踊って見せるで」
こう言うと、豆絞(まめしぼ)りの手拭(てぬぐ)いを一本持って来て頬被(ほおかぶ)りをし、後脚(うしろあし)で立って、歌いながら踊(おど)って見せたと。
挿絵:福本隆男
〽 猫じゃ猫じゃと、おっしゃいますなあ。
〽 猫も年経(へ)りゃ 魔力(まりょく)持つ
〽 ハー オンニャが ニャーニャー
踊り終えた猫は
「あねさ、おらがしゃべって踊ったこと、おどぉにしらせればお前(め)の命コもらわねばなんね。きっと言っちゃなんね」
こう言うと、また炉端に丸まって居眠りをはじめた。
挿絵:福本隆男
嫁さんは、ただもうびっくりして腰(こし)が抜けたようになっとったって。
やがて、晩方(ばんがた)になって夫が山から戻って来た。
「お前、そんな蒼(あお)い顔してどうした。どこか悪いのか?」
心配して何度も何度も訊(き)いたけど嫁さんは話さなかった。
真夜中になって猫がぐっすり眠ったころ、嫁さんはとなりの部屋で
「実はなあー」
と誰にも聞かれんようにそぉっと打ち明けた。
次の朝、嫁さんは死んどったと。古猫はどこにもおらなんだそうな。
猫が踊って来たけど命をとるなんて、おかしな話ですね!( 10歳未満 / 女性 )
絶対にだれにも誰にも言わないから、私にも踊ってほしいニャン( 50代 / 女性 )
なぜ見ただけで命貰わんといけんのんよ、ていうか猫が見せて、それで勝手に命取るんか、猫のわがままやないか( 10代 )
猫が悪いのかな^。^( 20代 )
可愛い????❤️????( 10歳未満 )
怖い!
最後がすごい怖い????( 10歳未満 )
[猫の踊り]が怖かった( 10歳未満 )
我が家の猫も踊るのかも…汗( 40代 / 女性 )
むかし、丹後の国、今の京都府宮津の天橋立に「橋立小女郎」と呼ばれる白狐がおったと。この白狐はいつもきれいな女に化けて人間をだましていたので、こんな名前がついたのだと。
「猫の踊り」のみんなの声
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