同じような菖蒲酒の話が岐阜にもあり驚きました!( 20代 / 男性 )
― 沖縄県 ―
語り 井上 瑤
再話 新城 真恵
整理・加筆 六渡 邦昭
昔、あるところにね、機織り(はたおり)の上手な美しい娘がいたって。
その娘のところにね、夜な夜な、赤い鉢巻(はちまき)をした美しい男が通(かよ)って来るんだって。
そして二人で夜更け(よふけ)まで楽しそうに話したり笑ったりしてるんだって。
それを見た隣(となり)のお婆(ばあ)さんがね、不思議に思って、その娘に、
「あんたは誰と話しているの。あれはね、人間ではないよ。マジムン(化物)だよ。ためしに針にね※苧(うー)籠(ウー・バーラー)の苧を通して、男の着物の裾(すそ)に刺しておきなさい」
ってね、教えたんだって。
娘はね、その隣のお婆さんに教えられた通り、針に苧籠の苧を通して、その美しい男の着物の裾に刺しておいたんだってさあ。
そしてね、明け方近くなってね、帰って行く男の引きずっている苧の後をたどって行くとね、その男は洞穴(ほらあな)の中に入って行くんだって。
※苧(うー)・・・イラクサ科多年草、長さ1m~2m、別名「からむし」。麻の一種で、茎の皮の繊維をほぐして糸を作ります。
また、本来「お」と読みますが、沖縄では「うー」と呼ばれることがあります。
そこで、お婆さんがそっと洞穴の中をのぞいてみるとね、アカマター(蛇)が体に針を刺されて、苦しそうにのたうちまわっているんだって。そしてね、
「自分は針を刺されたので、もうすぐ死ぬが、人間に子供をつくって来たから悔いはない」
って、仲間のアカマターに話してるんだってさあ。すると仲間のアカマターがね、
「人間は利口だから、三月三日に浜下り(はまうり)をして、浜の白砂を踏(ふ)めば、子供は全部おりてしまうよ」
と言ってるんだって。
それを聞いたお婆さんは、さっそくその娘に教えたんだって。
娘はお婆さんの言いつけ通り、浜に下りて白砂を踏んでたくさんの蛇(へび)の子をおろしたんだってよ。
それ以来、女は三月三日には浜下りをするようになったんだってさ。
そんな話よ。おしまい。
同じような菖蒲酒の話が岐阜にもあり驚きました!( 20代 / 男性 )
昔あったと。 ある山寺に、和尚(おしょう)さんと小僧(こぞう)さんとが二人で暮(く)らしてあったと。 和尚さんは毎晩(ばん)おそうなってから小僧さんに雑炊(ぞうすい)を炊(た)かせて食べておったと。
むかし、むかし、あるところに歌の三郎と笛の三郎という若者が隣合って住んでいた。歌の三郎は歌が上手で、笛の三郎は横笛が上手だった。二人は、もっと広い世界で芸を試してみたくなった。歌試し、笛試しの旅へ連れだって出かけたと。
むかし。山伏と軽業師と医者が同じ日に死んだ。三人そろって極楽の方へ歩いて行くと、おっそろしい顔をした閻魔(えんま)様が、大岩の上に座っていて、「勝手…
「アカマタ聟入りと浜下りの由来」のみんなの声
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