もう少し調べてから食べたほうがいいと思いました。毎週分ネットで見ています。毎週お話とっても面白いです。( 10歳未満 / 女性 )
― 大分県 ―
語り 井上 瑤
再話 大島 廣志
むかし、むかし。
あるところに、爺さまと婆さまが住んでおった。爺さまが隣村へ用たしに行った帰り、山道を歩いていると、むこうから一人の旅人がやってきた。
そうしたら、突然道のわきから、ザザザッ―と大きな蛇(へび)が現われて、あっという間にその旅人を飲み込んでしもうた。
爺さまは驚(おどろ)いた。
『これが噂(うわさ)の人喰(ひとく)い蛇か。おとろしい、おとろしい』
と思うて、木陰に隠れると、じっと様子を見ていた。
人喰い蛇は、人を飲み込んだもんだから、腹をでっこうして、ウンウンうなって、もがいている。
そのうちに、ノタリノタリと動き出して、道のそばにはえている草をムシャムシャ食べ始めた。すると、蛇の腹がだんだんちいそうなっていく。やがて、元の通りの腹になると、気持ちよさそうに、スルスルとやまの奥へ入って行った。
しばらくして、爺さまは、もう蛇はおらんだろうと、さっき蛇が食べていた草を見に行った。それは、今までに見たこともない、青々とした草だった。
『これを食えば、腹の中のものはみんなとけて、元の通りになるのか』
と思うて、その草を根っこごと抜いて、家へ持って帰った。
その晩、爺さまは人喰い蛇と不思議な草のことを、婆さまに話して、大好物のソバを沢山作らせた。爺さまは、ソバができ上ると、どんどんどんどんすすりこんだ。
あんまり沢山食べるので、婆さまが心配をして、
「爺さま、いいかげんにせいよ」
というても、
「心配いらん。いくら食べても、この草があるから大丈夫だ」
というて、いうことをきかん。とうとう、十人分のソバを一人で食べてしもうた。
腹でっこうした爺さまは、青い草を取り出して、蛇と同じようにムシャムシャ食べ始めた。そうしたら、急に寝むくなってきたので、爺さまは、そのまま布団(ふとん)にもぐり込むと、ぐっすり寝こんでしもうた。
次の日、日が高くなっても、爺さまは起きてこない。それで婆さまが、
「爺さま、もう起きろや」
というて、布団をめくると、爺さまの着物だけがあった。
『おかしいなぁー』
と、着物をとってみたら、なんと、寝床の上には、ソバが山盛りになっていた。
蛇が食べていた草は、”人消し草”というて、ひとの体をとかす草だったそうな。だから、人が食べれば、体がとけてしまうので、爺さまもとけてしまったというわけさ。
もうし、もうし、米ん団子
もう少し調べてから食べたほうがいいと思いました。毎週分ネットで見ています。毎週お話とっても面白いです。( 10歳未満 / 女性 )
むかし、ある村に藤六(とうろく)という百姓(ひゃくしょう)がおったと。 ある日のこと、藤六が旅から村に帰って来る途(と)中、村はずれの地蔵(じぞう)堂のかげで、一匹の狐(きつね)が昼寝(ね)しているのを見つけた。
「人消し草」のみんなの声
〜あなたの感想をお寄せください〜