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ふくろくじゅ
『福禄寿』

― 熊本県 ―
語り 井上 瑤
再話 木村 裕章

 昔、七福神(しちふくじん)さんの一人の福禄寿(ふくろくじゅ)さんが、一間四角(いっけんしかく)の小まか家を建(た)てて、昼寝(ひるね)をしとったが、頭が長かけん、頭半分が家から外さん出とった。


 ちょうどそのとき、下ん道ば商人(あきんど)が通って、
 「ほう、むごう太か南瓜(かぼちゃ)のある。一丁(いっちょう)買(こ)うて戻ろうばい。おーい、そこの南瓜は幾(いく)らかい?」
てたずねたら、福禄寿さんな、寝呆(ねぼ)けち、


福禄寿挿絵:福本隆男

 
「そこの坊主(ぼうず)は誰か?」
聞こえたけん、寝たまま、
 「フクロクジュ」
って答えらした。
 「なんてや?百六十てや、そら高か。も少し、まからんか?」
て商人がいうた。


 福禄寿さんな、
 「曲がらんか」
て聞こえたけん、
 「曲がらんけん出しとる」
ていわした。商人な、
 「まからんなら買わん」
ちうて、行ってしもうたげな。
 
 そればっかりのばくりゅうどん。

「福禄寿」のみんなの声

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楽しい

「ぼうず」に聞き間違えるのだから商人は、 「そこのぼうぶら、いくらかい?」と言ったのではないか? それなら違和感がない。( 30代 )

驚き

頭長すぎ!( 10歳未満 / 男性 )

楽しい

福禄寿の顔が長くて家の中におさまらないという発想の面白さ( 60代 / 男性 )

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