頭長すぎ!( 10歳未満 / 男性 )
― 熊本県 ―
語り 井上 瑤
再話 木村 裕章
昔、七福神(しちふくじん)さんの一人の福禄寿(ふくろくじゅ)さんが、一間四角(いっけんしかく)の小まか家を建(た)てて、昼寝(ひるね)をしとったが、頭が長かけん、頭半分が家から外さん出とった。
ちょうどそのとき、下ん道ば商人(あきんど)が通って、
「ほう、むごう太か南瓜(かぼちゃ)のある。一丁(いっちょう)買(こ)うて戻ろうばい。おーい、そこの南瓜は幾(いく)らかい?」
てたずねたら、福禄寿さんな、寝呆(ねぼ)けち、
挿絵:福本隆男
「そこの坊主(ぼうず)は誰か?」
聞こえたけん、寝たまま、
「フクロクジュ」
って答えらした。
「なんてや?百六十てや、そら高か。も少し、まからんか?」
て商人がいうた。
福禄寿さんな、
「曲がらんか」
て聞こえたけん、
「曲がらんけん出しとる」
ていわした。商人な、
「まからんなら買わん」
ちうて、行ってしもうたげな。
そればっかりのばくりゅうどん。
頭長すぎ!( 10歳未満 / 男性 )
福禄寿の顔が長くて家の中におさまらないという発想の面白さ( 60代 / 男性 )
むかし、甲斐(かい)の国、今の山梨(やまなし)県のある村に一人の旅人がやって来た。そして、 「村の衆(しゅう)、わしは医者だけんど、この村に住まわせてくれんかー」 というた。
むかし。武蔵国のある村に、いたずらなタヌキがこっそりすんでいたと。いたずらでな、嫁どりの土産をもって千鳥足で帰っていく三平どんを見つけると、ドロンと、きれいな娘さまに化けて
「福禄寿」のみんなの声
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